「黙示6-14章」 『新約聖書 インスティテュート教師用手引き』(2025年)
合成作品/エリック・ジョンソン;The Grand Council,ロバート・T・バレット画;星団の画像/欧州宇宙機関の厚意により使用
黙示6-14章
ヨハネは示現で,終わりの時に神の裁きが地上に住む者に下るのを見ました。神の教会と聖徒は多くの艱難と迫害を経験します。ヨハネはまた,キリストの贖いの血によって洗い清められた忠実な者が授かる報いも見ました。天での戦いと,サタンに対するキリストの勝利について説明しています。イスラエルの集合を含む回復の出来事を見ました。
その他のリソース
『聖文ヘルプ:新約聖書』「黙示6-14章」
注:「コースの紹介」では,以下に続く4つの標準的なレッスン要素の活用方法に関する指針が提供されています。
個人学習を促す
クラスの前に,以下のメッセージのうち一つまたは複数,あるいはあなた自身が考えたメッセージを生徒に送るとよいでしょう。
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終わりの時に生きることについて,最も心配な課題は何ですか。黙示6-7章を読み,より希望を持って生活する助けとなるメッセージを見つけてください。
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天での戦いについてどのようなことを知っていますか。黙示12章,またはジョセフ・スミス訳黙示12:1-17(「福音ライブラリー」)を読み,天での戦いを理解することが,この地上でサタンに打ち勝つうえでどのように助けになるか深く考えてください。
質問し,分かち合う
黙示6-14章に関して,生徒が質問したり,個人的に学習して見つけた洞察や真理を分かち合ったりする時間を設けてください。
スキルトレーニング
黙示7:1-10;10:1-11;14:6-7は,『聖文研究のスキル』の「聖文と福音ライブラリーを調べる」のスキルを使うのに役立つかもしれません。黙示12章を研究するときに,『聖文研究のスキル』にある「聖文の象徴を理解する」のスキルを練習してもよいでしょう。
学習活動のオプション
あなたと生徒のために,複数の学習オプションが用意されています。あなたのクラスにとって最も意義深いと思われる選択肢を一つ以上,祈りをもって選んでください。
教えと学びを改善する
クラスで行うスキルトレーニングには柔軟性を持たせる。このコースのおもな成果の一つは,聖文研究スキルを効果的に活用することによって,聖文を理解する生徒の能力を高めることです。生徒の必要に応じて,これらの提案を利用したり,ほかのスキルを練習したりしてください。
どうすれば終わりの時の困難に強さと希望をもって立ち向かえるか
この学習活動を始めるに当たり,下の7つの封印が押された古代の巻物の画像を見せるとよいでしょう。
古代の巻物は,少量の粘土やろうで封じることが多かったことを生徒に説明します。粘土やろうが固まる前に,指輪などに彫った印章を押し込みます。この印章は,巻物に封をした人の権威を示すものでした。ヨハネの示現の中で,神は右手に7つの封印が施された巻物,すなわち書物を持っておられたことを生徒に思い出してもらいます。小羊であるイエス・キリストは,それぞれの封印を解くのにふさわしい唯一の御方であられることが説明されています(黙示5:1-9;6:1)。
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巻物は何を象徴しているでしょうか。(教義と聖約77:6-7を読むとよいでしょう。)
次の表を見せ,少人数のグループに分かれて黙示6章に書かれているそれぞれの封印,または期間の中で何が預言されているかを見つけるよう促します。研究の一環として『聖文ヘルプ:新約聖書』「黙示 6章。最初の6つの封印について,どのようなことが分かっているか」を読むとよいでしょう。
黙示6章に書かれている6つの封印
第1の封印:1-2節
第2の封印:3-4節
第3の封印:5-6節
第4の封印:7-8節
第5の封印:9-11節
第6の封印:12-17節
生徒がそれぞれの封印について読み終えたら,主がわたしたちにこれらの預言について知ってほしいと望んでおられると考えられる理由について,グループで話し合うよう促します。その後,生徒に自分の考えをクラスで発表してもらいます。
黙示録の残りの章は,おもに第6と第7の封印について述べていることを指摘します。つまり,ヨハネの示現のおもな焦点は,終わりの時すなわちわたしたちの時代に置かれているのです。グループで黙示7章を読み,終わりの時に生きることについて何を教えているかを見つけるよう促します。この章の理解を深めるために,生徒に教義と聖約77:8-11も読むよう促すとよいでしょう。生徒が研究して話し合う時間を取った後,次の質問をするとよいでしょう。
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これらの聖句は,イスラエルの集合についてどのようなことを教えているでしょうか。(さらに洞察を得るには,『聖文ヘルプ:新約聖書』の「黙示7:4–8。14万4千人とはだれか」を一緒に読むとよいでしょう。
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イスラエルの集合は,わたしたちをどのように日の栄えの栄光に備えてくれるでしょうか。
次の日の栄えの王国のイメージ画像を見せ,次の一連の質問について話し合うとよいでしょう。
The City Eternal,D・キース・ラーソン画
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黙示7:9で述べられている白い衣は何を表すと思いますか。(さらに洞察を得るには,『聖文ヘルプ:新約聖書』「黙示7:9, 13–14。白い衣の人々はだれか」を読むとよいでしょう。
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どうすれば自らの白い衣を手に入れることができるでしょうか。(生徒は次のような真理を見つけるかもしれません:わたしたちはイエス・キリストの贖罪を通して清められ,神とともに日の栄えの栄光を享受することができる。)
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救い主の力により清くなれると知ることで,終わりの時の苦難に対するあなたの捉え方はどのように変わるでしょうか。
ニール・L・アンダーセン長老の次の言葉を読むとよいでしょう。
「兄弟姉妹の皆さん,主イエス・キリストを信じる信仰を増し加えるならば,より大きな力と希望がもたらされることを約束します。義にかなった皆さんのために,わたしたちの心の癒し主は,主の時に,主の方法で,皆さんの傷をすべて癒してくださるでしょう。いかなる不義も,迫害も,試練も,悲しみも,心痛も,苦難も,傷も,それがどれほど深く,大きく,つらいものであっても,みもとに戻るわたしたちを,両腕を広げ傷ついた御手をもって迎えてくださる御方の慰めや平安,永続する希望から,わたしたちを引き離すことはないのです。その日には,使徒ヨハネが証したように,『大きな患難をとおってきた』〔黙示7:14〕義人は『白い衣を身にまとって……神の御座の前に』立つでしょう。小羊は『〔わたしたち〕の牧者となって……〔わたしたち〕の目から涙をことごとくぬぐいとって下さる』〔黙示7:13,15,17参照〕ことでしょう。その日は必ずやって来ます。」(「傷を負った人」『リアホナ』2018年11月号,86)
何人かの生徒に,イエス・キリストを信じる信仰が増すことで,どのようにさらに大きな強さと希望がもたらされたかを分かち合うよう促します。あるいは,「白い衣を身にまとって……神の御座の前に〔いる〕」(黙示7:13,15)とはどのような状態だと思うか,発表してもらってもよいでしょう。
終わりの時が地上で生きるのに最もすばらしい時であるのはなぜか
生徒に次の正誤クイズを出してもよいでしょう。
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ヨハネは日の栄えの王国で救われるのは14万4,000人だけであることを知りました。
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象徴的に言えば,忠実な人は額に神の印を押されることになります。
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ヨハネが食べた小さな巻物は,モルモン書の出現を象徴していました。
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ヨハネは天使モロナイが福音の回復に重要な役割を果たす様子を見ました。
質問にどのように答えたかを発表するよう促します(1 = 誤,2 = 正,3 = 誤,4 = 正)。この話し合いでは,ヨハネが終わりの時についての示現で見たものについて学ぶことを説明します。
生徒を3人ずつのグループに分けます。次の聖句を見せます。教義と聖約の聖句は,黙示録のこれらの節に重要な洞察を加えていることを指摘します(『聖文研究のスキル』にある「聖書を理解するために,回復された聖文を活用する」参照)。グループの各生徒に,次の聖句のうち一つを研究して,回復,イスラエルの集合,再臨について明らかにされていることを見つけるよう促します。以下の質問を表示し,グループで話し合うよう促してもよいでしょう。
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イスラエルの部族に属する14万4,000人について,何が重要だと思いますか。
黙示7:1-10;教義と聖約77:8-11;『聖文ヘルプ:新約聖書』「黙示7:4-8。14万4千人はだれか」
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ヨハネが食べた小さな巻物にはどのような意味があるでしょうか。
黙示10章;教義と聖約77:14;『聖文ヘルプ:新約聖書』「黙示10:1–2, 9–10。ヨハネが食べた小さな巻物は何を象徴しているか」
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回復において,天の使者たちはどのような役割を果たしましたか。
学んだことをグループで分かち合う時間を取った後,次の真理をホワイトボードに書くとよいでしょう:ヨハネは,わたしたちがイエス・キリストの再臨に備えるために,終わりの時,回復,イスラエルの集合について預言した。話し合いの焦点に応じて,次のような質問をするとよいでしょう。
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神の印を額に押すとはどのようなことを指すと思いますか。(黙示7:3-4参照。必要に応じて生徒は『聖文ヘルプ:新約聖書』「黙示7:2–3。神の僕らの額に印を押すとはどのような意味なのか」を研究することができます。)
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神の御座に大勢の人が集まることを知ることで,将来に対するあなたの気持ちはどのように変わりますか(黙示7:9-10参照)。
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ヨハネが終わりの時の出来事を甘くもあり苦くもあると描写したことを知ることは,なぜ大切なのでしょうか。(黙示10:9-10参照)。
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永遠の福音はどのように世界を変えることができるでしょうか。あなたをどのように変えましたか(黙示14:6-7参照)。
ロナルド・A・ラズバンド長老の次の言葉を読んで,学習活動を終えるとよいでしょう。
「黙示者ヨハネは,全能者の御使いがこの回復の重要な要素を結び合わせる様子を次のような言葉で預言しました。『わたしは,もうひとりの御使が中空を飛ぶのを見た。彼は地に住む者,すなわち,あらゆる国民,部族,国語,民族に宣べ伝えるために,永遠の福音をたずさえてき〔た〕。』〔黙示14:6〕この御使いとは,モロナイのことです。……
わたしたちは預言されてきたこの時代に生きており,イエス・キリストの再臨の到来を告げる責任を負っています。わたしたちには,永遠の福音の真理と聖約,約束を聞いて受け入れる神の子供たちを集める責任があるのです。ネルソン大管長はこの責任を『今日地上における最も大いなるチャレンジ,最も大いなる大義,最も大いなる業』と呼んでいます。」(「預言の成就」『リアホナ』2020年5月号,75-76)
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「今日地上における最も大いなるチャレンジ,最も大いなる大義,最も大いなる業」の一端を自分が担うことをどのように感じますか。
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イエス・キリストの再臨に向けて自分自身と他者を備えるシンプルな方法には何があるでしょうか。(受けた印象を記録するように生徒に勧めます。)
天での戦いについて学ぶことは,サタンとの戦いにどのような助けとなるか
ホワイトボードに次の見出しを書くとよいでしょう:天での戦い
生徒に,天での戦いについて知っていることを簡単に発表するか,質問があれば尋ねるよう促します。生徒の洞察や質問をホワイトボードに書いてから,次の質問をするとよいでしょう。
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天での戦いについて知ることがわたしたちにとって大切なのはなぜだと思いますか。
7-12節は天での戦いについて述べていることを説明します。黙示12章のほかの節は,龍(サタン)がどのように救い主とその教会を滅ぼそうとするかを説明しています。
二人一組で黙示12章またはジョセフ・スミス訳黙示12:1-17(「福音ライブラリー」) を研究し,サタンについて学べることと,サタンに打ち勝つ方法を見つけるよう促します。研究の一環として,生徒は『聖文ヘルプ:新約聖書』のこれらの聖句に関連する項目を読むことができます。
研究する時間を取った後で次の絵を見せるとよいでしょう。生徒に,この絵の黙示12章の描写で表現されているものは何かを発表してもらいます。『聖文研究のスキル』の「聖文の象徴を理解する」のスキルを応用するとよいでしょう。
黙示12章を研究して,サタンとサタンに従う者たちについて学んだことについて話し合うよう促します。また,天での戦いでイエス・キリストに従う者たちがどのようにサタンに打ち勝ったかについて,学んだことを発表するよう促してもよいでしょう。(生徒は次のような真理を見つけるかもしれません:イエス・キリストに従う者は,イエス・キリストの贖罪に頼り,自分の証に忠実であり続けることによってサタンに打ち勝つ。)
生徒がこの真理について理解を深めるのを助けるために,以下のような質問をするとよいでしょう。
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この真理はイエス・キリストの力についてどのようなことを教えていますか。
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この真理は個人の証の力について何を教えていますか。
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この真理を覚えていることは,サタンに立ち向かううえでどのように助けになりますか。
ロナルド・A・ラズバンド長老の次の言葉を一緒に読むとよいでしょう。
「サタンは,自分の命数が数えられ,しかもその時間が短くなっていることに気付いています。ずる賢く巧妙であったとしても,サタンが勝利を収めることはないのです。しかしながら,わたしたち一人一人に向けられたサタンの戦いは,猛威を振るっています。わたしたちは自分を守るために、自身の救いのために、悪しき者によって破られることのない霊性と守りの砦を築く必要があります。……イエス・キリストについての皆さんの証は、皆さん自身の個人的な砦であり、魂の避け所です。……わたしたちがイエス・キリストの福音に従って生活し、救い主の贖罪に頼り、恐れではなく信仰をもって前進するとき、わたしたちは悪の策略に対抗できる砦によって守られるのです。」(「霊性と守りのとりでを築く『リアホナ』2019年5月号,108,110)
この学習活動の締めくくりとして,次の項目を表示し,一つ選ぶよう促すとよいでしょう。
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イエス・キリストに対する証によって,サタンからどのように守られてきたかを考え,思いや印象を記録しましょう。
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イエス・キリストとその贖罪を信頼することによって,どのようにより大きな安心感がもたらされたか,またはもたらされる可能性があるかを深く考えましょう。
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イエス・キリストについての自分の証に確信が持てない場合は,主についての証を強めるためにできることを記録しましょう。
何人かの生徒に考えを発表するよう促すとよいかもしれません。感じた印象に基づいて行動するよう勧めてください。