聖文コース
マタイ2章;ルカ2章


「マタイ2章;ルカ2章」新約聖書 インスティテュート教師用手引き

イエスの降誕

「見よ,神の小羊」ウォルター・レーン画

マタイ2章ルカ2章

古代の預言者たちは,イエス・キリストの降誕を預言していました(イザヤ9:6-71ニーファイ11:14-18)。主は神の独り子としてこの世に来られ,わたしたちの救い主,贖い主となるよう定められていました。マリヤ,ヨセフ,羊飼い,シメオン,アンナ,博士たちは,主の降誕の証人であり,幼いころの主にまみえる機会にあずかりました。わたしたちはイエスの幼少期についてほとんど知識がありませんが,「イエスはますます知恵が加わり,背たけも伸び,そして神と人から愛された」(ルカ2:52)ことは知っています。

その他のリソース

Scripture Helps: New Testament(「聖文ヘルプ:新約聖書」)のMatthew 2; Luke 2(「マタイ2章;ルカ2章」)

注:Introduction to the Course(「コースの紹介」)では,以下に続く4つの標準的なレッスン要素の活用方法に関する指針が提供されています。

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個人学習を促す

クラスの前,生徒に向けて以下に挙げられているメッセージを一つまたは複数送るか,あなた自身のメッセージを送ることを検討してください。

  • The Christ Child 幼子キリスト—降誕の物語」(17分53秒)を視聴し,救い主の降誕を目の当たりにするとはどのようなことであったかのか,想像してみましょう。

    2:58
    17:56
  • ルカ2:1-7にある救い主の降誕について読み,主がそのようなつつましい状況下に,進んで生を受けられた理由について考えてみてください。

  • 幼いころ,イエスがどのような御方であったのか考えたことはありますか。ルカ2:40-52ジョセフ・スミス訳マタイ3:24-26(「ジョセフ・スミス訳付録」)を研究し,幼きイエスの成長から何を学ぶことができるか考えてみてください。学習の一環として,「神殿で教える少年イエス」(2分28秒)を視聴してもよいでしょう。

    2:29

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質問し,分かち合う

マタイ2章ルカ2章の個人学習で見つけた洞察や真理について,生徒が質問したり,分かち合ったりする時間を設けてください。

スキルトレーニングアイコン
スキルトレーニング

マタイ2:1-12ルカ2:8-20,25-38は,『聖文研究のスキル』にある「聖文から福音の真理を見つける」のスキルを活用するのに有益な箇所でしょう。

学習活動のオプションアイコン
学習活動のオプション

あなたと生徒のために,複数の学習オプションが用意されています。あなたのクラスに最も意義深いと思われる選択肢(一つまたは複数)を,祈りをもって選んでください。

ルカ2:1-7

イエス・キリストがつつましい環境でお生まれになったことから,何を学ぶことができるだろうか

創造主としてのイエス・キリストを描いた,以下の絵を見せます。前世におけるイエス・キリスト,また旧約聖書の神エホバとしてのイエス・キリストについて,知っていることを生徒に分かち合ってもらいましょう。

地球を創造されるイエス・キリスト

Christ the Creator(「創造主キリスト」), by Robert T. Barrett

次に,幼子イエスの画像を見せます。生徒にルカ2:1-7を読んでもらい,主の降誕の状況に関する内容を見つけてもらいます。

幼子イエスを見詰めるマリヤ

参考になるようであれば,「The Christ Child 幼子キリスト—降誕の物語」(タイムコード1:00-6:00)を視聴するか,Scripture Helps: New Testament(「聖文ヘルプ:新約聖書」)のLuke 2:1–7.What were the circumstances of the Savior’s birth?(「ルカ2:1-7。救い主の降誕の状況はどのようなものであったか」)を復習してください。

17:53
17:56
  • イエス・キリストの力,偉大さ,栄光を考えると,主の降誕の状況で,何が重要だと思いますか。

救い主の降誕に関する示現の中で,モルモン書の預言者ニーファイは,「神が御自身を低くされることが分かるか」と尋ねられたことを強調します(1ニーファイ11:16)。(注:この文脈における「御自身を低くされる」という言葉は,自ら進んで高い地位から低い地位や状態に身を落とすことを意味する)。生徒に,1ニーファイ11:13-23にあるニーファイの示現について読み,神が御自身を低くされたことについて,ニーファイがそこで理解した事柄を探してもらいましょう。

  • イエス・キリストが御自身を低くされたことは,主の人格についてどのようなことを教えているでしょうか。主がわたしたちに抱いておられる思いについて,どのようなことが明らかにされているでしょうか。(生徒が次のような真理を見いだせるように助けましょう:イエス・キリストが御自身を低くされたことは,わたしたちに対する主の謙遜さと愛を示すものである)。

  • イエス・キリストはわたしたちの人生を祝福するために,ほかにどのような方法で御自身を低くされたでしょうか(生徒は1ニーファイ11:26-33を読み,さらなる洞察を得るとよいでしょう)。

  • 救い主が御自身を低くされたことを理解することで,あなたの個人的な課題に対する見方や取り組み方にどのような影響があるでしょうか。

救い主が御自身を低くされたことの重要性を生徒が感じられるように,賛美歌「いやしく生まれ『賛美歌』113番)の歌詞をともに復習するか,Jesus, Once of Humble Birth(「いやしく生まれ」〔英語のみ〕5:37)を視聴するとよいでしょう。生徒に,賛美歌のメッセージについて深く考え,受けた考えや印象を書き留めてもらいます。

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マタイ2:1-12ルカ2:8-20,25-38

イエス・キリストに対する証を強めるには,どうすればよいだろうか

当時大管長会の一員であったディーター・F・ウークトドルフ管長の,次の言葉を見せるとよいでしょう。

ディーター・F・ウークトドルフ管長

「末日聖徒イエス・キリスト教会の会員であるわたしたちを理解したいと望むすべての方々に対し,わたしは次の簡単な定義から始めるようお勧めしたいと思います:わたしたちはキリストを求める者です。わたしたちは主について学び,主に従い,主に似た者となることを願い求めます。一年を通じて,日ごとに主を求め〔ます〕。」(ディーター・F・ウークトドルフ「クリスマスにキリストを求める『リアホナ』2017年12月号,4)

数分時間を取り,生徒に,キリストを求めるために今週行ったことを振り返り,書き留めてもらいます。次に,以下のような空所を補充する文をホワイトボードに書き出しましょう:わたしは……によってイエス・キリストを求めることができます。

生徒は,以下の話の中で暗に伝えられている真理や,説明されている真理を探すことによって,この文を完成させる様々な方法を見つけることができると説明してください。生徒はこれらの話を読みながら,次のように自問することができます:この物語に登場する人物や人々の模範から,何を学ぶことができるだろうか(生徒がこのスキルに関してさらなるトレーニングを活用できる場合は,『聖文研究のスキル』「聖文から福音の真理を見つける」を復習してもよいでしょう)。

生徒に,以下の各記録から学んだことに基づき,空所を補充する文をどのように仕上げるかを記録してもらいます:

学習の時間を設けた後,読んだ聖句から学んだことを生徒に分かち合ってもらいます。それから,この文を完成させる様々な方法をホワイトボードに書き出してもらいましょう。完成した文は,次のような真理を伝えているかもしれません:わたしは主について学び,主の来臨のしるしに注意を向けることによって,イエス・キリストを求めることができます。わたしは主を礼拝することによって,イエス・キリストを求めることができます。わたしは速やかに主のもとへ向かうことによって,イエス・キリストを求めることができます。わたしは進んで神殿で奉仕することによって,イエス・キリストを求めることができます。わたしは御霊の促しに熱心に従うことによって,イエス・キリストを求めることができます。わたしは真心から断食し,祈ることによって,イエス・キリストを求めることができます。

生徒が完成した文を分かち合う際には,このような行動が,自分自身や知人をどのように救い主に近づけてくれたかを分かち合ってもらうとよいでしょう。

生徒に,ホワイトボードから一つの文,または自分が仕上げた中から一つの文を選び,救い主を求めるうえでその文をどのように実践するか,簡単な計画を立ててもらいます。

注:次回のクラスの冒頭で,自分の計画に従って何をしたか,生徒に分かち合ってもらうとよいでしょう。

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マタイ2:1-12

有意義な方法で主を礼拝するにはどうすればよいだろうか

ホワイトボードに,「愛」,「崇敬」,「敬虔」,「奉仕」,「献身」という言葉を書き出すとよいでしょう。生徒に,これらのものを天の御父とイエス・キリストに示したい,あるいはささげたいと望んだときのことを考えてもらいます。ホワイトボードに書き出した言葉の上に「礼拝」という言葉を書き,さきほどの言葉こそ真の礼拝の中核をなすものであることを強調します(トピックと質問「礼拝」,福音ライブラリー参照)。

生徒に,マタイ2:1-12にある博士たちの話を研究し,彼らが主をどのように礼拝していたかを探してもらいます。「The Christ Child 幼子キリスト—降誕の物語」(タイムコード13:44-17:16)を見せると,分かりやすいかもしれません。

17:56
  • 博士たちは主を礼拝するために,どのような言葉を口にし,どのように行動しましたか。

  • 博士たちから,礼拝の意味についてどのようなことを学べるでしょうか。(生徒が見つける可能性のある真理:わたしたちは言葉と行いで主への愛と敬虔さを示すことによって,主を礼拝する

  • 心からの礼拝をシンプルかつささやかに表現することは,わたしたちをどのように天の御父とイエス・キリストに近づけてくれるでしょうか

    4:43

生徒が効果的かつ義にかなった行動を取るのを助けるために,当時大管長会の一員であったディーター・F・ウークトドルフ管長の次の言葉を見せ,一緒に読みましょう。

ディーター・F・ウークトドルフ管長

「クリスマスとこの季節の古き良き伝統がわたしたちに思い出させてくれること,それは古の賢者と同様,わたしたちもキリストを探し求め,最も貴重な贈り物,すなわち打ち砕かれた心と悔いる霊をキリストの御前にささげるべきだということです。わたしたちは主にわたしたちの愛を差し出すべきです。進んで主の御名を受け,弟子としての道を歩むべきです。いつも主を覚え,主の模範に倣い,よい働きをすると約束するべきです〔使徒10:38教義と聖約20:77,79参照〕。」(「カーテン,満足,そしてクリスマス」〔大管長会クリスマス・ディボーショナル,2011年12月4日〕,福音ライブラリー)

生徒は,打ち砕かれた心と愛,自らの意志を天の御父とイエス・キリストにささげることによって,御二方を礼拝した方法を分かち合うことができます(ホワイトボードに生徒の経験を書き出すとよいでしょう)。

数分時間を取り,生徒に静かに考えてもらいます。今週,主を心から礼拝するためにできることを見つけ,書き留めるように生徒を促してください。

教え方と学び方を改善する

学んでいることを実践するよう生徒を促す。信仰を築き,さらにキリストに似た者となることは,一瞬にして達成できる事柄ではありません。人生を変えるような学習には,学んだことに従って行動することが求められます。真の教義に基づき,信仰を持って行動するよう教えている人々を招くなら,あなたは彼らが学んでいる真理を生活の中で応用するのを助けることになります(教義と聖約43:8-10参照)。生徒に,学んでいることを意識的に応用し,責任を持ち続けられるように自分なりの尺度を設定してもらいましょう。生徒にリマインドし,フォローアップするうえで適切な方法を検討してください。

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ルカ2:40-52ジョセフ・スミス訳マタイ3:24-26

個人の成長について,救い主から何を学べるだろうか

以下にある,少年時代のイエスの画像を見せるとよいでしょう。

マリヤと少年イエス

生徒に,若き日のイエスはどのような御方であったと思うか尋ねます。また,自分の息子として主を育てたり,兄弟として主とともに成長したりすることがどのようなものであったかを考えてもらうこともできるでしょう。

生徒に,ルカ2:40-52ジョセフ・スミス訳マタイ3:24-26(「ジョセフ・スミス訳付録」)を復習し,イエスの子供時代や青年時代の中から,最も印象に残ったことを分かち合ってもらいます。ルカ2:46のジョセフ・スミス訳(「ジョセフ・スミス訳付録」)では,「教師たちはイエスの話を聞いたり,またイエスに質問したりしていた」と書かれていることを強調してください。

  • これらの聖句は,若き日のイエスの人格および特質について,どのようなことを明らかにしているでしょうか。

生徒からの発言がない場合は,救い主は時とともに(ルカ2:40教義と聖約93:12-13参照),バランスの取れた形で(ルカ2:52参照)成長を遂げられたことを強調するとよいでしょう。必要に応じて,「知恵」「背たけ」,また「神と人から愛された」(52節)という言葉によって,どのような成長分野が示唆されているかを話し合うこともできます。

次の真理,または画像を提示するとよいでしょう:知的,身体的,霊的,社会的に成長することによって,わたしたちはイエスの模範に倣うことができる

救い主の成長のパターンチャート
  • 救い主のようになろうと努めるときに,これらの各分野に取り組むことが重要なのはなぜでしょうか。

  • このうちのいずれかの分野をないがしろにすると,どうなってしまうでしょうか。

生徒に,さらに詳しく話し合いたいと思う分野を一つ選んでもらいます。同じ分野に関心を持つ人々と,小グループを作ってもらいましょう。以下の各項目を表示し,グループ内で一つまたは複数を選択して話し合うように促します。

  • あなたや知人が,その分野で成長を遂げてきた方法を見つけてください。

  • その分野において成長を遂げることは,あなたがいっそう天の御父とイエス・キリストに似た者となるうえでどのような助けとなるかを考えてみましょう。

  • その分野において成長を遂げることは,家庭や職場,学校,教会,あるいは地域社会で有意義な貢献をするうえで,どのような助けとなるかを探ってみましょう。

  • その分野での成長を妨げる可能性のある障害と,それを克服する方法を見つけてください。

生徒が学んだことを行動に移せるよう,ラッセル・M・ネルソン大管長による以下の言葉を分かち合うとよいでしょう。

ラッセル・M・ネルソン大管長

「どうしたらバランスの取れた成長ができるか,主と相談してください……皆さんに必要なのは,個人の啓示を求めることであり,何をするかを自分で選ぶことです。難しいことをするよう御霊に促されることがあるかもしれません。皆さんにはできると,わたしは思います。皆さんなら難しいことだってできます。」(「子供と青少年のための新たな取り組みが紹介される『リアホナ』2019年11月号,124の引用文)

生徒が静かに,聖霊の声に耳を傾ける時間を数分取ります。自分が行動するように促されたと感じたことを書き留めてもらいましょう。

3:40

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