「創世18-23章」『旧約聖書 インスティテュート教師用手引き』
「エホバ・ジレ」イバ・コリバ・ティモシー画
創世18-23章
イサクの誕生を通して、神はアブラハムとサラが子孫を持つという約束を果たされました。主はロトとその家族に、ソドムの地が破壊される前に逃げるよう警告されました。ロトの妻は後ろを顧み、塩の柱になりました。アブラハムの信仰を試すために、主はアブラハムにイサクを犠牲としてささげるよう命じられました。アブラハムが自らの忠実さを証明したとき、主はイサクの命を救い、代わりの犠牲を与えられました。
そのほかのリソース
『聖文ヘルプ:旧約聖書』「創世18-23章」
注:「コースの紹介」では、以下に続く標準的なレッスン要素の活用方法に関する指針が示されています。
個人学習を促す
クラスの前に、以下のメッセージのうち一つまたは複数を、あるいはあなた自身が作ったメッセージを生徒に送るとよいでしょう:
質問し、分かち合う
創世18-23章に関して、生徒が質問したり、個人的に学習して見つけた洞察や真理を分かち合ったりする時間を設けてください。
スキルトレーニング
創世22:1-19の学習活動は、『聖文研究のスキル』の「聖文の象徴を理解する」スキルを使うのに役立つかもしれません。
学習活動のオプション
あなたと生徒のために、複数の学習オプションが用意されています。あなたのクラスにとって最も意義深いと思われる選択肢を一つ以上、祈りをもって選んでください。
教え方と学び方を改善する
学習者が、天の御父やイエス・キリストとの関係を強めることができるよう助ける。イエス・キリストについて教え学ぶ目的は、一人一人が主と天の御父に近づけるよう助けることです。あなたが教える人々が決してこの目的を見失わないように、助けてください。聖文を研究し、絶えず悔い改め、祈りの中で御父と話し、御父と御子について証することによって、天の御父とイエス・キリストと自分との関係を強めることができるよう彼らを励ましてください(『救い主の方法で教える』9参照)。
どうすれば主と、主の時に対する信頼を増すことができるだろうか
次のシナリオを紹介するか、さらに生徒の必要性に適した別のシナリオを作成するとよいでしょう。
ミゲルの人生は、いつも思っていたようにはいきません。彼の友人や家族は、大学を卒業し、就職し、結婚し、子供をもうけるなど、人生の節目を迎えています。ミゲルは祝福師の祝福で多くのことを約束されていますが、それらの約束された祝福の多くはまだ成就していません。ミゲルにとって、いらだちを感じずにはいられません。彼は正しいことをしようとしていますが、祝福は与えられないのではないかと思っています。
生徒たち自身か知人の中に、ミゲルと同じような気持ちの人がいるかどうか考えてもらいます。また、主から与えられるのを待っている祝福(結婚、家族、教育、質問に対する答え、試練からの解放、機会など)を生徒に書いてもらうとよいでしょう。
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約束された祝福が成就するのを待つことにおいて、何が難しいでしょうか。
神がアブラハムと交わされた聖約の一部は、アブラハムとサラが多くの子孫を持つという約束であったことを生徒に思い出してもらいます(創世13:16;15:5;17:15-19参照)。アブラハムとサラはかなり年を取りましたが、まだ子供がいませんでした。次のような質問をするとよいでしょう:
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もしあなたがアブラハムとサラの状況にある場合、どのような考えや疑問を持つと思いますか。
主はアブラハムとサラを訪れる3人の使者を遣わされたことを説明してください。生徒たちに、創世18:9-14のアブラハム、サラ、主の使者たちのやり取りと、その後に起きた創世21:1-3の出来事を研究してもらいます。
読み終わったら、主と主が約束された祝福について学んだことを分かち合ってもらいます。(生徒は次のような真理を見つけるでしょう:主にとって不可能なことはない、主はわたしたちとの約束を主の時に果たされる。)以下のような疑問について話し合うとよいでしょう:
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自分が直面している状況で、これらの真理を覚えておくことが役に立つものにはどのようなものがありますか。これらの真理を覚えておくことは、その状況でどのような違いを生むでしょうか。
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主にとって不可能なことはないと教えてくれた経験には、どのようなものがありますか。
話し合いの中で、主の約束された祝福を待つには、忍耐と主の時に対する信頼が求められることがあると強調することが役に立つかもしれません。ゲレット・W・ゴング長老の次の言葉を分かち合うとよいでしょう。
「現世で、わたしたちは時折主を待ち望むことがあります。将来いたいと思う場所に、まだいないかもしれません。ある敬虔な姉妹はこう述べています。『祝福を求めて忠実に主を待ち望むのは、聖い生き方です。それを哀れんだり、見下したり、裁いたりせずに、畏敬の念をもって接するべきです。』わたしたちは待ち望む間も、別の人生が始まるのを待たずに、今を生きるのです。」(「宿屋に居場所を」『リアホナ』2021年5月号、26)
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生活の中で主の約束がすぐには果たされない時からでも、どのように恩恵を受けることができるでしょうか。
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神の約束が成就するのを待ちながら、「今を生きる」というゴング長老の勧告に従うにはどうすればよいでしょうか。
この学習活動の最初に生徒が書き留めた、自分が待っている祝福について考えるよう生徒に言います。生徒に、祝福を待ちながら主を信じる信仰を示すことができる方法を箇条書きにしてもらいます。あまり個人的でなければ、生徒に、書き出した有意義なアイデアをクラスで発表してもらうとよいでしょう。
救い主に従うために、何を捨てる必要があるだろうか
ジェフリー・R・ホランド会長の次の言葉を紹介するとよいでしょう。
「過去はそこから学ぶものであって、生きる場所ではありません。」(「最善はこれからだ」『リアホナ』2010年1月、18)
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過去を思い出すことは、どのような方法でわたしたちの助けになるでしょうか。
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過去に生きるのを避けることはなぜ重要だと思いますか。
生徒が、ソドムにある家を残して、ロトとその家族が離れた話を研究するとき、過去に離れることが難しかったことがあるか、考えてもらいましょう。これらの事柄の中に、主に従うことを妨げているものがあるかどうか、考えや気持ちを書き留めるよう生徒に勧めるとよいでしょう。
生徒にこれから研究する話の背景を理解してもらうために、次の説明を伝えてください。生徒の一人に、その説明を読んでもらってもよいでしょう。
ロトはアブラハムのおいでした。アブラハムとともにエジプトからカナンの地に移った後、ロトとその家族はヨルダンの低地に定住しました(創世13:1-11参照)。ロトは「天幕をソドムに移し」(創世13:12)ましたが、ソドムは邪悪な町として知られています(創世13:13参照)。ロトとその家族は最終的にソドムに住むことになりました(創世14:12参照)。主は憐れみをもって使者をソドムに遣わし、町が破壊される前にロトとその家族にそこを立ち去るよう警告されました(創世19:12-13参照)。
生徒に創世19:14-19、24-26を研究し、ロトとその家族は町を離れるようにという主の指示に対してどのように反応したかを見つけてください。(これらの聖句で起こったことを生徒がよりよく理解できるよう、「創世19:15-26。なぜロトの妻は塩の柱になったのですか」(『聖文ヘルプ:旧約聖書』)を研究するとよいでしょう。)
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これらの聖句を研究した際に、主と主の家族についてどのようなことに気づきましたか。主について、どのようなことに気づきましたか。
新約聖書の中で、救い主はロトの家族の物語を用いて、再臨の時の様子について教えられたことを説明します(ルカ17:28-32参照)。生徒たちに、ルカ17:32を読み、救い主の警告を見つけてもらいます。生徒に自分の聖典でこの聖句に印をつけてもらうとよいでしょう。
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ロトの妻の話から学べる重要な教訓にはどのようなものがありますか。(生徒の答えには次のような真理が含まれているでしょう:主はわたしたちに、悪から逃げ、完全に捨てるように命じておられる。)
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人々がかつて自分の生活の一部だった罪や邪悪な影響を「振り返る」誘惑に駆られる例には、どのようなものがあるでしょうか。
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救い主は、わたしたちが過去の過ちを捨てて、信仰をもって前進できるよう、どのように助けてくださるでしょうか。
話し合いの助けとして、ジェフリー・R・ホランド会長の次の言葉を紹介するとよいでしょう。
「たとえ過去へ引き戻そうとする力が強くても、驚くことはありません。それは昔からの友達や以前の習慣などかもしれません。たばこ、アルコール、薬物、ポルノグラフィー、ギャンブル、性的な罪、不正直など、あなたの行動をすっかり支配してきたかもしれないしつこい習慣です。これらはかつて、聖霊からの影響を受ける妨げとなっていました。今その習慣に戻ってしまうと、もっと大きな傷を負うことになります。しかし、あなたが交わした聖約の持つ力は、誘惑の力をねじ伏せることができるのです。過去の罪に心を悩ませるあまり、悔い改めて過去の罪を捨てるという決意を鈍らせてはなりません。忘れないでください。神は『〔あなたを〕あだの手から救い、敵の力から〔あがなわれる〕』と約束しておられます〔詩篇106:10〕。」(「新会員すべてに知ってほしいこと、会員歴の長い人すべてに留意してほしいこと」『リアホナ』2006年10月号、10)
生徒に、次の質問について静かに深く考え、答えを記録するように勧めるとよいでしょう:
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罪や邪悪な影響から離れるために、どのようなことができるでしょうか。
数人の生徒に、主の助けによって罪や邪悪な影響を捨てる能力があることを証してもらうとよいでしょう。
天の御父とイエス・キリストについて、アブラハムとイサクから何を学ぶことができるだろうか
クラスで、ほかの人が彼らのために払った大きな犠牲について考えてもらいます。数人の生徒に発表してもらってもよいでしょう。
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あなたのために犠牲を払ってくれた人々についてどう感じますか。
次のアブラハムとイサクの絵を見せ、一人の生徒に、描かれていることを要約してクラスに発表してもらうとよいでしょう。
「アブラハムとイサク」ハロルド・コッピング画
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イサクを犠牲としてささげるようにという戒めが、アブラハムにとって特に困難な信仰の試練であったのはなぜでしょうか。
このアブラハムとイサクの話は、非常に象徴的であることを指摘します。生徒にモルモン書ヤコブ4:5を読んでもらい、モルモン書の預言者ヤコブがこの話の象徴について教えたことを見つけてもらいます。(象徴について詳しくは、『聖文研究スキル』の「聖文の象徴を理解する」を参照してください。)
生徒たちが創世22:1-19を研究する時間を設け、天の御父とイエス・キリストについて象徴的に教えている事柄を見つけてもらいます。これらの象徴や類似点に関するメモを自分の聖典に書き留めてもらうとよいでしょう。
生徒が研究を終えたら、何人かの生徒に、どの象徴や比較が印象に残ったか、またその理由をクラスで発表してもらいます。次のような質問をするのもよいでしょう:
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アブラハムとイサクの話は、天の御父とイエス・キリストにさらに感謝するうえで、どのような助けとなるでしょうか。
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この話から、あなたは天の御父とイエス・キリストについて、どのような真理を学びますか。(以下は生徒が見つけるかもしれない真理の例です:天の御父はその御子であるイエス・キリストを進んで犠牲にすることを通じて、わたしたちに対する完全な愛を示された。)
次の画像を表示し、一人の生徒にJ・アネット・デニス姉妹の言葉を読んでもらうとよいでしょう。
「父なる神が独り子をわたしたちのために犠牲として与えられたとき、イエス・キリスト御自身は、神がわたしたちに抱いておられる不滅の愛の、いと高き象徴となられました。」(「あなたがたは、主イエス・キリストを着なさい」『リアホナ』2024年5月号、10)
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イエス・キリストの犠牲は、どのような点で天の御父の愛を表しているでしょうか。
「神は世を愛し」、“Behold the Wounds in Jesus’ Hands”(見よ、イエスの御手の傷)、または神の愛に焦点を当てた別の賛美歌を演奏したり歌ったりして、生徒が天の御父とイエス・キリストの愛について考える機会を設けます(『賛美歌:家庭および教会用』参照)。生徒に、この賛美歌から印象に残った言葉や表現を分かち合ってもらうとよいでしょう。
最後に、この学習活動で聖霊から学んだことや感じたことを生徒に振り返ってもらいます。少し時間を取って、自分の考えや気持ち、霊的な印象を記録してもらいます。