「創世5章;モーセ6章」『旧約聖書 インスティテュート教師用手引き』
「主は一人の聖見者を立てられた(モーセ6:36)」エバ・ティモシー画
創世5章;モーセ6章
エノクの時代、サタンは多くの人々に対して大きな影響力を持っていました。主は悔い改めを宣べ伝えるようエノクを召されました。エノクは自分は不十分だと感じていましたが、主はエノクを強くしてくださいました。エノクは民に、なぜ救い主が必要なのか、また主の声を聞き、主を信じ、悔い改め、バプテスマを受け、聖霊の賜物を受けることによって主のもとに来ることができると教えました。
そのほかのリソース
『聖文ヘルプ:旧約聖書』「創世5章;モーセ6章」
注:「コースの紹介」では、以下に続く標準的なレッスン要素の活用方法に関する指針が示されています。
個人学習を促す
クラスの前に、以下のメッセージのうち一つまたは複数を、あるいはあなた自身が作ったメッセージを生徒に送るとよいでしょう:
-
モーセ6:26-39、47を読みながら、神から求められる難しいことを成し遂げるうえで、どうすればさらに自信を持てるか深く考えてください。
-
主の預言者はあなたの人生にどのような影響を与えてきましたか。モーセ6:23-47を研究するとき、この質問について深く考えてください。
-
モーセ6:47-68を研究するとき、次の質問に答えるうえで助けとなる教えを見つけてください。「わたしたちにはなぜイエス・キリストが必要なのでしょうか。」「キリストのもとに来るには、どうすればよいでしょうか。」
質問し、分かち合う
創世5章とモーセ6章に関して、生徒が質問したり、個人的に学習して見つけた洞察や真理を分かち合ったりする時間を設けてください。
スキルトレーニング
モーセ6:23-47は、『聖文研究スキル』の「熱心に学ぶよう促す質問をする」練習に役立つかもしれません。
学習活動のオプション
あなたと生徒のために、複数の学習オプションが用意されています。あなたのクラスにとって最も意義深いと思われる選択肢を一つ以上、祈りの気持ちをもって選んでください。
教え方と学び方を改善する
学習者が分かち合い、証する機会を与える。わたしたちの言葉が山を動かしたり、川の流れを変えたりすることはないかもしれませんが、心を変える助けになることはあります。学習者が救い主とその福音について学んでいることを互いに分かち合う機会を設けることが大切なのは、そのためです。「そのような機会があると、学習者は教えられた真理を自分のものにして、〔自分自身の言葉で〕表現することができるようになります。」(『救い主の方法で教える』26-27)
自分が不十分だと感じるとき、神はどのように助けてくださるか
生徒に、自分や知人が、主から求められたことを行ううえで、それが自分にはあまりにも難しいと考えたり、能力不足だと感じたりしたときの例について考え、分かち合ってもらうとよいでしょう。教師が自分の経験を生徒に話してもよいでしょう。
モーセ6:26-31を一緒に研究し、主がエノクに何をするよう望んでおられたか、またエノクがそれについてどのように感じたかを見つけてください。
-
エノクは、主からの召しについてどのような懸念を抱いていましたか。
生徒たちに、モーセ6:32-34を調べ、もし自分がエノクの立場だったら自信を与えてくれたであろう主の約束を見つけてもらいます。生徒に、二人一組または少人数のグループになり、自分が見つけたものを分かち合ってもらいます。
生徒が話し合いを終えたら、32-34節で主がエノクに言われたことを真理の声明として要約してもらうとよいでしょう。(以下は生徒が見つける可能性のある原則の例です:主の命じられたことを忠実に行うなら、主は御心を実現できるようにわたしたちを助けてくださる。わたしたちが神につながり、神とともに歩むとき、神はわたしたちとともにいてくださる。)
-
神に「つながり」神と「ともに歩む」とは、どのような意味だと思いますか。(必要に応じて「モーセ6:34、39。神に「つながって」いる、神と「ともに歩〔む〕」とはどういう意味ですか」(『聖文ヘルプ:旧約聖書』)を参照するとよいでしょう。)
-
あなたの生活にもっと主を招くことができる具体的な方法には、どのようなものがありますか。(話し合いの一部として、「主と歩もう」〔『賛美歌―家庭と教会用』〕を歌ったり、歌詞を読んだりするとよいでしょう。)
生徒にモーセ6:35-39、47を研究してもらった後、主がエノクへの約束をどのように果たされたかについて一緒に話し合ってもらいます。
生徒に、これまでの人生で主がともにいてくださり、困難なことをするときに助けてくださったときのことを考えてもらうとよいでしょう。進んで分かち合ってくれる数人の生徒に、自分の経験についてクラスで話してくれるよう頼みます。「本物のミレニアル世代になる」(タイムコード9:05-12:29、「福音ライブラリー」)で、ラッセル・M・ネルソン大管長が自らの経験を分かち合った例を見てもいいでしょう。
この研究から学んだことや感じたことの中で、現在自分が直面している状況に当てはめることができるものを、生徒に振り返ってもらいます。自分の考えや聖霊から受けた印象を記録するよう生徒に勧めてください。生徒を助けてくださる主の願いと力について、証してください。
どうすれば主の預言者に対する信頼を高めることができるだろうか
以下の文を表示するとよいでしょう。生徒に、それぞれの文について、1(強く反対する)から5(強く同意する)の尺度で自己評価してもらいましょう。自分の回答がほかの人に共有されることはないことを生徒に伝えてください。
-
わたしは、主の預言者を通して与えられる主の教えと導きを受け入れたいと願っています。
-
わたしは、預言者の言葉を周りの人たちに分かち合いたいと思っています。
-
わたしは、神の預言者に耳を傾けることに霊的な安心感を覚えます。
-
たとえ意味がすぐにはっきりしないときでも、わたしは預言者の言葉を信頼しています。
-
ほかの人の意見に左右されることなく、生ける預言者の勧告に確固として従います。
民に悔い改めを宣べ伝えるというエノクの召しを生徒に思い出してもらうとよいでしょう(モーセ6:26-29参照)。主からの召しを受けた後にエノクが取った行動は、わたしたちが主の預言者について重要な真理を学ぶうえで助けとなります。
「主の預言者」という表題の配付資料を配り、生徒に二人一組か少人数のグループで研究活動を行ってもらいます。この活動では、『聖文研究のスキル』の「熱心に学ぶよう促す質問をする」スキルを練習します。
数人の生徒に、話し合った質問の一つから得た洞察を分かち合ってもらうとよいでしょう。また、研究した聖句から見つけた真理を分かち合うよう促してもよいでしょう。(生徒が見つけることができる真理の例には、以下が含まれます:主は御自分の預言者を選び、主の業を行う力を預言者に与えられる。主は御自分の預言者を通して、わたしたちに悔い改めるよう招いておられる。預言者はわたしをイエス・キリストに導いてくれる。)
また、当時大管長会の一員であったディーター・F・ウークトドルフ管長の次の言葉を分かち合い、その言葉に続く幾つかの質問について話し合ってもよいでしょう。
「神は御自分のすべての子供たちを愛しておられます。だからこそ、預言者を通してわたしたちにこれほど熱心に訴えかけてくださるのです。わたしたちが自分の愛する人にとって最善のことを望むように、天の御父はわたしたちにとって最善のことを望んでおられます。だからこそ、神の教えはきわめて重要であり、時に緊急を要するものなのです。だからこそ、神は今日わたしたちを見捨てることなく、引き続き預言者を通じて御自分の御心を明らかにしてくださるのです。わたしたちの運命とわたしたちの世界の運命とは、神がその子供たちに明らかにされた言葉をわたしたちが聞いて心に留めるかどうかに懸かっています。」(「なぜ預言者が必要なのでしょうか」『リアホナ』2012年3月号、4)
-
現代の生ける預言者は、どのような点で神の愛の現れなのでしょうか。
-
イエス・キリストとその福音について、最近、生ける預言者からどのようなことを学びましたか。
-
主の預言者に従ったことで、主はあなたにどのような祝福を与えてこられましたか。
神の預言者に従うことについて、聖霊から受けた霊的な印象を記録するよう生徒に勧めます。生徒に、自分が受けた霊的な印象に基づいて行動するよう勧めます。
わたしにイエス・キリストが必要なのはなぜだろうか
生徒たちに、イエス・キリストについてあまり知らない友人がいると想像してもらいます。会話の中で、友人から教会の信条について尋ねられます。彼女は「多くの人がイエスについて話しているのを聞くけど。なぜそんなに重要なの?」と言っています。
生徒に、友人の質問にどのように答えるかを考えたり、分かち合ったりしてもらいます。エノクのメッセージの多くは、イエス・キリストの必要性と、わたしたちが主のもとに来る方法に焦点を当てていると説明してください。
生徒がエノクの教えを研究する備えとして、次のような表を作ってもらいます。
|
なぜ救い主が必要なのだろうか |
どうすればイエス・キリストのもとに来ることができるだろうか |
|---|---|
生徒に、二人一組または個人でモーセ6:47-62を研究し、学んだことに基づいて表を完成させてもらいます。各自で両方の列を埋めてもらってもかまいませんし、各個人やペアにどちらかの列に焦点を当てるように割り当ててもかまいません。
研究を終えたら、学んだことを発表してもらいます。分かち合うときに、次のような真理を話すことができるかもしれません:どこにいる人でもすべての人が悔い改めなければならない(モーセ6:49-50、57参照)。わたしたちはイエス・キリストを通してのみ救いの祝福を受けることができる(モーセ6:52、59参照)。救い主の声に耳を傾け、主を信じ、罪を悔い改め、バプテスマを受け、聖霊の賜物を受けるとき、わたしたちはキリストのもとに来る(モーセ6:52、59参照)。
エノクの教えの中で説明されている過程を要約するために使用された天の御父の言葉を見つけるために、生徒の注意を62節に向けるとよいでしょう。聖文では、この過程をキリストの教義(2ニーファイ31:2-21)、救い主の教義(3ニーファイ11:31-40参照)、救い主の福音(3ニーファイ27:13-22参照)と呼ぶ場合があることを説明してもいいでしょう。
生徒が見つけた真理の重要性をよりよく理解し、感じられるようにするために、次のような質問をするとよいでしょう:
-
エノクが教えた真理を知ることは、あなたの人生にどのような影響を与えますか。それらは、イエス・キリストに対するあなたの気持ちにどのような影響を与えますか。
-
あなたが救い主を必要としていることに気づくうえで、どのようなことが助けになりましたか。
-
イエス・キリストのもとに来るための努力によって、どのように祝福されてきましたか。
この学習活動のはじめに紹介したシナリオを生徒に思い出してもらいましょう。生徒に、今日学んだことに基づいて、シナリオの登場人物に対する答えを書いてもらうとよいでしょう。二人一組で答えを分かち合うか、ロールプレーで友人と話しているかのように答えを分かち合ってもらうとよいでしょう。
締めくくりとして、話し合った真理と、天の御父の救いの計画におけるイエス・キリストの中心的な役割について証します。