聖文コース
創世24-33章


「創世24-33章」『旧約聖書 インスティテュート教師用手引き』

抱き合うエサウとヤコブ

「抱き合うエサウとヤコブ」ロバート・Tバレット画

創世24-33章

主はイサクとリベカが永遠の結婚を始めるための道を備えられました。イサクとリベカはやがて、双子のヤコブとエサウをもうけました。エサウは成長するにつれ、長子の特権や永遠の祝福を受けることを重要視せず、優先しなくなりました。ヤコブが代わりに長子の特権を受け、その後、妻を探すために母の故郷へと旅立ちました。旅の途中で、ヤコブは示現を受けてアブラハムの聖約を神と交わしました。ヤコブは聖約によって結婚するために、多大な努力を払い、日々の仕事で主の祝福を受け、神に命じられたとおりに家族関係を改善するよう努めました。主はヤコブの名前をイスラエルに変えられました。

そのほかのリソース

『聖文ヘルプ:旧約聖書』創世24-33章

注:コースの紹介」では、以下に続く標準的なレッスン要素の活用方法に関する指針が示されています。

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個人学習を促す

クラスの前に、以下のメッセージのうち一つまたは複数を、あるいはあなた自身が作ったメッセージを生徒に送るとよいでしょう:

  • どうすれば永遠の結婚を生活の中で優先できるでしょうか。イサクとリベカの結婚について記された創世24章を読みながら、この質問について考えてください。

  • わたしたちは皆、永遠の事柄よりも目前の望みを優先するような誘惑に駆られることがあります。創世25:24-3426:34-35のヤコブとエサウの経験を研究してください。主と主の約束された祝福を優先するようあなたを鼓舞してくれることについて学べるものを見つけてください。

  • 神と交わした聖約について考えてください。聖約は、あなたをどのように神に近づけてくれますか。創世28:10-22を研究するとき、このことについて考えてください。「創世28:10-15。ヤコブのはしごに関する夢には、どのような意味があるのですか」(『聖文ヘルプ:旧約聖書』)を研究してもらいます。

  • 神はヤコブの名前をイスラエルに変えられました。これは、「神に勝利を得ていただく」と翻訳することができます。創世32章を読み、神に勝利を得ていただくときにもたらされる祝福を見つけてください。

話し合いアイコン
質問し、分かち合う

創世24-33章に関して、生徒が質問したり、個人的に学習して見つけた洞察や真理を分かち合ったりする時間を設けてください。

スキルトレーニングアイコン
スキルトレーニング

創世24章の学習活動は、『聖文研究のスキル』の「聖書を理解するために回復された聖文を活用する」スキルを使うのに役立つかもしれません。

学習活動のオプションアイコン
学習活動のオプション

あなたと生徒のために、複数の学習オプションが用意されています。あなたのクラスにとって最も意義深いと思われる選択肢を一つ以上、祈りをもって選んでください。

教え方と学び方を改善する

『聖文ヘルプ』を活用する。準備する際、『聖句ヘルプ』の関連する項目を注意深く研究してください。これらのリソースは、背景情報や言葉に関する知識を提供し、難しい聖句を分かりやすく説明することによって、教師と生徒の聖文研究を助けることを目的としています。レッスンの課に対応する『聖文ヘルプ』の項を、その週のうちに生徒に送るとよいでしょう。

創世24章

なぜ永遠の結婚を生活の中で優先すべきなのだろうか

次のシナリオをクラスに紹介するとよいでしょう。

ルシアとマリアは二人とも忠実な教会員です。最近、ルシアは神殿で結婚することの価値に疑問を抱いていました。マリアとの会話の中で、彼女は「神殿で結婚することがどうしてそんなに重要なのか、理解できないの。教会のことは大好きだけど、時々、美しくシンプルなものであるべき、と圧をかけているだけのように感じることがあるわ。神の御前では、すべての結婚に意味があるんじゃないの?」

ルシアの悩みを解決するため、マリアがどう答えるか、生徒に考えてもらいます。次の質問に対する答えについて静かに考えてもらうのもよいでしょう:

  • 永遠の結婚は自分にとってどれほど大切ですか。

  • 永遠の結婚を得るうえで、どのような障害に直面するでしょうか。

アブラハムとその家族が住むカナンでは、人々が偶像を崇拝していたことを説明しながら、次の地図を表示するとよいでしょう。アブラハムには、400マイル(650キロ)以上も離れたハランに住む家族がいました。

地図

生徒たちに創世24:1-9を読んでもらい、アブラハムが僕に与えた指示を見つけてもらいます。(ジョセフ・スミス訳では、2節と9節で「もも」が「手」に置き換えられていることを指摘するとよいでしょう。)

必要に応じて、アブラハムがイサクに対して、聖約を守る女性との結婚を望んでいたことを生徒が理解できるように助けます。このようにしてイサクは、自分自身と子孫のアブラハムの聖約に関連する祝福を得ることになります。聖約によって結婚するというイサクの決断は、神殿で結婚するかどうかについて、現代のわたしたちが選ぶことと似ています。

アブラハムの僕が、アブラハムが以前住んでいたハランに旅をしたことを説明してください。そこで主は、リベカという名の、義にかなった女性のもとに僕を導かれました。僕はリベカの家族と会い、イサクと結婚するために一緒にカナンに戻ることについて話し合いました。

生徒に、創世24:50-67を読んでもらい、リベカがこの状況に対応した方法と、イサクと結婚するために払った犠牲を見つけてもらいます。その後、次のような質問をします:

  • これらの聖句で印象に残ったことは何ですか。それはなぜですか。

  • この話から、永遠の結婚についてどのようなことを学べるでしょうか。(生徒たちは、以下を含む様々な真理を見つけるかもしれません:永遠の結婚の祝福を得ることには、大いに努力し、多大な犠牲を払うだけの価値がある。

  • 永遠の結婚に大きな犠牲を払う価値があるのはなぜだと思いますか。(生徒に、この質問に答えるうえで役立つ聖句や教会指導者の言葉を見つけて分かち合ってもらうとよいでしょう。生徒が使える聖句の例としては、教義と聖約131:1-4があります。)

話し合いの中で、聖約の道を歩もうとしているすべての人に、この世で永遠の結婚をする機会があるわけではないことを認識することが重要かもしれません。人々の必要や状況を敏感に察知してください。「御父が子供たちのために準備しておられるすべてのうちの一部にしかあずかれない運命にある人はだれ一人としていないのです」(D・トッド・クリストファーソン「なぜ結婚、なぜ家族か『リアホナ』2015年5月号、52)ということを生徒に思い出してもらうと役に立つかもしれません。主は、現世で結婚する機会がなかった人々に、来世で結婚する機会を与えてくださいます(ニール・L・アンダーセン「希望の勝利『リアホナ』、2024年11月号、5)。わたしたちは現在、結婚しているかどうかにかかわらず、イエス・キリストを通して喜びを経験できることを証してください。

生徒たちに、現在の生活状況にかかわらず、永遠の結婚を優先するためにできることを書き留めてもらいます。

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創世25:24-3426:34-35

一時的なことよりも永遠のものを優先するうえで、どのようなことが助けとなるだろうか

生徒に、次の文章に「完全に当てはまる」「ほとんど当てはまる」「少し当てはまる」「まったく当てはまらない」のどれに当てはまるか深く考え、書き留めてもらってください。

  1. わたしは永遠の祝福を得るために、この世の望みを進んで犠牲にしたいと思います。

  2. 欲しいものよりも、主の永遠の祝福を大切にするよう主がわたしに求めておられる理由を理解しています。

  3. この世の事柄よりも、天の御父とイエス・キリストを優先したときにもたらされる祝福にわたしは気づきます。

生徒に、この世の望みよりも永遠の祝福を優先する方法について研究しながら、霊感を求めてもらいます。

リベカとイサクは何年もの間、子供をもうけることができなかったことを説明します。やがて二人は、ヤコブとエサウという双子の男の子に恵まれました。伝統的には長男が長子の特権を受け継いでいましたが、主は、リベカの妊娠中、弟のヤコブがいずれ長子の特権を持つことになるということを、リベカが理解できるように助けてくださいました(創世25:23参照)。長子の特権を持つ息子は、父親の所有地や所有物だけでなく、父親が持つ家族の霊的な指導者としての地位と「管理する権能」も受け継ぎました(Bible Dictionary, “Birthright”参照)。

生徒たちに、創世25:27-3426:34-35を研究し、長子の特権についてエサウがどのように感じていたかを見つけてもらいます。(また生徒に、「創世25:29-34。なぜエサウは長子の特権を売ったのですか」〔『聖文ヘルプ:旧約聖書』〕を読んでもらうのもよいでしょう。)

  • エサウの行動から、彼が生得権についてどのように感じていたことが分かりますか。

  • ヤコブとエサウの経験から、どのような真理を学ぶことができますか。(生徒は次のような真理を見つけるかもしれません:目先の望みに意識を向けると、永遠の重要性からわたしたちの注意がそれてしまうことがある。

この真理が自分の直面する状況にどのように関連しているかを生徒が理解できるように、デビッド・A・ベドナー長老とブラッドリー・R・ウィルコックス兄弟の次の言葉について一緒に話し合うとよいでしょう。

デビッド・A・べドナー長老

「日常生活のあわただしさや現代社会の喧噪の中で、わたしたちは自分の楽しみや繁栄、評判、名声を優先させることにより、一番大事な永遠の事柄から目をそらしてしまうかもしれません。『この世のこと』や『人の誉れ』に一時的にとらわれると、一杯のあつもののために自分の霊的な生得権を失うことになりかねません。」(「シオンよ、力を着よ『リアホナ』2022年11月号、94)

ブラッドリー・R・ウィルコックス兄弟

「どうか一杯のあつもののために、生得権を売ることはしないでください。つまらないもののために、何もかも無駄にしないでください。」(「おお、貴い生得権をもつ若人よ『リアホナ』2024年11月号、95)

以下の質問を見せ、二人一組か小グループに分かれて話し合ってもらってください:

  • 現代の人々が主の永遠の祝福よりも、目先の望みやこの世の望みを優先する例として、どのようなものがあるでしょうか。

  • イエス・キリストは、どのようにして目先の望みよりも永遠の祝福を優先されましたか。

  • 目先の望みやこの世の望みよりも永遠の祝福を優先するうえで、どのようなことが助けになってきましたか。

生徒たちに、今日話し合った真理を自分の生活でどのように実践できるか深く考えてもらいます。生徒が立てた計画や、受けた霊的な印象を記録する時間を設けてください。

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創世28章

神と聖約を交わして守ると、神との関係にどのような影響があるだろうか

クラスが始まる前に数人の生徒に連絡を取り、聖約についてクラスで簡単な話し合いに参加してもらうとよいでしょう。前もって次の質問を送っておき、そのうちの一つを選んでクラスで答えてもらうとよいでしょう。

  • わたしたちの教会に新しく加わった人に、信仰の重要性をどのように説明しますか。

  • 日々の生活で聖約を守ることによって、神との関係はどのように強められてきましたか。

  • 神との聖約を破るよう誘惑されながらも、守っているのはなぜだでしょうか。

教室の前方に椅子を幾つか置き、事前に連絡を取った生徒に座ってもらいます。上記の質問を見せて、生徒に選んだ質問に答えてもらいます。

エサウがヤコブを殺すことに決めたのは、生得権とイサクの最後の祝福を巡って二人が対立した後だったことを説明します(創世27:36-41参照)。リベカとイサクは、ヤコブに400マイル(650キロ)以上離れたハランに行くように指示しました。そこでエサウから身を守り、聖約によって結婚する妻を見つけることができるかもしれないからです。ヤコブはハランに向かう間、神と聖約を交わし守ることの重要性を示す経験をしました。

ヤコブの経験について生徒が学ぶのを助けるために、創世28:10-15と「創世28:10-15。ヤコブのはしごに関する夢には、どのような意味があるのですか」(『聖文ヘルプ:旧約聖書』)を研究してもらいます。その後、次のような質問をします:

  • ヤコブの経験から、聖約についてどのようなことが分かりましたか。

  • 神がヤコブと交わした約束が、人生におけるこのときのヤコブにとって、特に意味があったのはなぜだと思いますか。

  • 15節で学んだことに基づいて、神と聖約を交わし守るときに、わたしたちが受けられる祝福にはどのようなものがありますか。(生徒は次のような原則を分かち合うかもしれません:わたしたちが神と聖約を交わして守るとき、神はわたしたちとともにいて、わたしたちを守り、愛してくださる。そして、わたしたちをお見捨てになることはない。

一人の生徒に、エミリー・ベル・フリーマン会長の次の言葉を読んでもらうとよいでしょう。

エミリー・ベル・フリーマン会長

「主がヤコブの傍らに立たれたあの夜、ヤコブの父の神として御自身を紹介され、こう約束されました。

  • わたしはあなたとともにいて、

  • あなたを守り、

  • あなたを再び家へ連れ帰るであろう。

  • わたしは決してあなたを捨てず、

  • あなたに語った事を行うであろう。

ヤコブは選択に迫られました。ただ父の神を知るだけの人生を送るか、それとも聖約による神との関係にささげる人生を送るかという選びです。何年もたって、ヤコブは主との聖約の約束の中で生活する人生について証しています。『〔神は〕……わたしの苦難の日にわたしにこたえ、かつわたしの行く道で共におられた。』〔創世35:3;強調付加〕」(「聖約によるキリストとのつながりをもって歩む『リアホナ』2023年11月号、77)

この言葉で印象に残った点を分かち合うよう生徒を招いてもよいでしょう。

神との神聖な経験の後、ヤコブは自分の気持ちを表したことを説明します。生徒に、創世28:16-22を研究して、ヤコブが表したことから印象的なものを見つけてもらいます。生徒に、見つけたことを発表してもらいます。

最後に、賛美歌「神よ、汝れに近寄らん」(『賛美歌:家庭および教会用』)の4節と5節を歌うか、歌詞を読んでもらうとよいでしょう。生徒に好きな行や語句を発表してもらうとよいでしょう。以下のような質問をするとよいでしょう:

  • この賛美歌とヤコブの経験にはどのようなつながりがありますか。

  • 聖約を守ることによって、どのように神を近くに感じることができますか。

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創世32章

わたしは人生の中で神に勝利を得ていただこうとしているだろうか

以下の自己評価を掲示するか、配付資料にして配るとよいでしょう。各自が終える時間を取ります。

以下の選択肢について、1(めったにない)から5(頻繁にある)までの5段階で自己評価してください。

  1. わたしは、人生において神が最も重要な影響力であることを確かめようと努めています。

  2. わたしが神に従うのは、そうしたいからであって、ほかの人に期待されるからではありません。

  3. わたしは、たとえ理解できなくても、神の時と目的を信じる信仰を持っています。

  4. わたしは、福音に関する疑問があるとき、神が永遠の真理に導いてくださるよう求めます。

この学習活動では、ヤコブの神聖な経験について研究することを説明します。研究しながら、主を信じる信仰と信頼を強くするうえで助けとなる真理を見つけるよう生徒に勧めます。

生徒たちが創世32章の背景を理解できるように、ヤコブは義父であるラバンのために20年間働いた後、カナンの地に戻るよう神から命じられたことを説明します。ヤコブが以前カナンに住んでいたとき、兄のエサウは長子の特権を巡る意見の相違からヤコブを殺したいと思っていました(創世27:41参照)。家を離れている間、ヤコブは神により近づくための多くの経験をしました。しかし、兄との再会について「大いに恐れ、苦しみ」(創世32:7)ました。

生徒たちに創世32:9-12、24-30を読んでもらい、この時期のヤコブの気持ちと神との経験について学んでもらいます。(これらの聖句を理解する助けとして、生徒は「創世32:24-32。ヤコブの葛藤にはどのような意味があるのですか」〔『聖文ヘルプ:旧約聖書』〕を読むとよいでしょう。)

生徒に次のような質問をして、学んだことについて話し合う機会を設けます。

  • 9-12節にあるヤコブの望みの中で、印象に残っているのはどれですか。

  • ヤコブの名前をイスラエルに変えた理由について、主は28節でヤコブに何を教えられましたか。

ヤコブの新しい名前の意味を生徒が理解できるように、ラッセル・M・ネルソン大管長の次の言葉を紹介してください。

ラッセル・M・ネルソン大管長

「ヤコブは深刻な問題のために葛藤していました。選択の自由が試されていたのです。この葛藤を通して、ヤコブは自分に最も大切なものを証明しました。人生の中で進んで神に勝利を得ていただくことを身をもって示したのです。これを受けて、神はヤコブの名前を、『神に勝利を得させよ』という意味のイスラエルに変えられました。次いで、神はアブラハムの頭に注がれたあらゆる祝福をイスラエルに約束されました。」(「神に勝利を『リアホナ』2020年11月号、92)

  • ヤコブの経験から学んだことに基づいて、人生の中で神に勝利を得ていただくとどうなるでしょうか。(生徒は次のような真理を見つけることができるでしょう:人生の中で進んで神に勝利を得ていただこうとすると、わたしたちは神が約束された祝福を受ける。

生徒に、「神に勝利を得させよ」という言葉の意味を考えてもらいます。少し時間を取り、ラッセル・M・ネルソン大管長の「神に勝利を」(『リアホナ』2020年11月号、92-95)を研究してもらいます。その後、神に勝利を得ていただくことについて学んだことを二人一組で分かち合ってもらいます。次のような質問について、一緒に話し合ってもよいでしょう:

  • 人生の中で神に勝利を得ていただくとは、どのようなことでしょうか。

  • 神に勝利を得ていただこうという意欲を増すうえで、何が助けになりますか。

  • 神に勝利を得ていただくに当たって、あなたはどのような経験をしてきましたか。それはあなたにどのような違いをもたらしましたか。

生徒たちに、人生の中でさらに神に勝利を得ていただく方法を考えてもらいます。生徒に自分の目標を記録してもらいます。

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