「悲しみやうつに対処する:イエス・キリストがわたしたちの悲しみや痛みを担ってくださる」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
「悲しみやうつに対処する:イエス・キリストがわたしたちの悲しみや痛みを担ってくださる」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
心身の健康:第185課
悲しみやうつに対処する
イエス・キリストがわたしたちの悲しみや痛みを担ってくださる
天の御父は,現世では悲しみや落胆,失望,うつを経験する瞬間があることを御存じでした。神は御子を遣わして,わたしたちが受けそうなあらゆる苦しみを経験させ,御自分の力でわたしたちに安息がもたらされるようにすると約束されました(マタイ11:28-30参照)。この課は,悲しみやうつに耐えられるよう,天の御父とイエス・キリストがどのように助けてくださるかを生徒が理解できるようにします。
生徒の準備:生徒に,悲しいときや落ち込んだときに天の御父とイエス・キリストに心を向ける助けとなる聖句や教会指導者の言葉を見つけてもらいましょう。生徒に,自分が見つけた聖句をクラスで発表する準備をしてきてもらいましょう。
学習活動案
わたしたちの人生の重荷
注:この課を教えるために,メンタルヘルスの専門家である必要はありません。天の御父の導きを求めて祈り,教材に従って,聖霊を信頼してください。生徒から,自分の直面している個人的な悩みの相談や,あなたには答えられない質問があった場合は,天の御父とイエス・キリストが彼らを愛しておられることを伝えて安心させてください。親や教会指導者,スクールカウンセラー,そのほかの心の健康の専門家に,さらなる助言を求めるよう生徒に勧めてください。
レッスンのはじめに,山道を歩くハイカーの写真を見せるとよいでしょう。これは,わたしたちの地上での旅とどのように似ているか,生徒に話し合ってもらいます。次に,重いリュックサックを背負って旅をしなければならないハイカーを想像してもらいます。
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重いリュックは,旅をどのように困難にしますか。それがなぜ祝福になるのでしょうか。
その後,今日の10代の若者が背負っていそうな感情的な「リュックサック」を生徒に発表してもらいましょう。生徒が発表してくれたら,この課では,わたしたちが人生で時々経験する悲しみやうつの感情に焦点を当てることを説明します。
悲しみやうつのようなつらい感情も,現世の旅では当たり前のことです。重いリュックサックのように,つらい感情を抱くと,わたしたちの旅が困難なものに思えてきますが,その感情はまた,わたしたちが苦しんでいる人たちに対して敏感になり,思いやりを持つ助けにもなります。
悲しみやうつの感情が,現在,または過去の自分の生活にどのような影響を与えているかを学習帳に記録してください。
イエス・キリストはわたしたちの気持ちをよく御存じである
救い主は,わたしたちがあらゆる苦しい感情に耐えられるよう助けてくださると,昔も今も,預言者が教えてきたことを生徒に思い出してもらいます。
イザヤ53:3-5とアルマ7:11-12を読み,わたしたちが悲しんだり,落ち込んだり,憂うつになっているときに助けてくださる救い主の力についての真理を見つけてください。
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どの言葉が印象に残りましたか。
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これは,こうした感情的な重荷に耐えようともがいている人にとって,どのような助けとなるでしょうか。
天の御父の子供たちがこの世で苦しむことを知って,ラッセル・M・ネルソン大管長は次のように話しています。
「〔イエス・キリスト〕があなたを癒すことができるよう,主のもとに行くよう切にお願いします。悲しみや恐れから癒してくださり,この世の傷からも癒してくださることでしょう。
皆さんの抱える疑問や問題が何であれ,その答えは常に,イエス・キリストの生涯と教えの中に見いだすことができます。どうか,主の贖罪,主の愛,主の憐れみ,主の教義について,また,主の回復された癒しと進歩の福音についてさらに学んでください。主に頼り,主に従ってください!」(「答えは常にイエス・キリストにある」 『リアホナ』2023年5月号,127)
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悲しみなどの重荷に対処することについて,イザヤ,アルマ,ネルソン大管長から学んだことを,あなたならどのように要約しますか。
生徒から出る意見の中に,次のような真理が含まれるよう助けます:救い主のもとに行けば,救い主は悲しみという重荷を背負うのを助けてくださる。
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悲しみや落胆,うつの中で救い主の助けを求めている人にとって,「主のもとに来て」「主に立ち返り」「主に従う」とは,どのような意味でしょうか。
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この真理を理解することは,このような気持ちに苦しんでいる人にとってどのような助けになると思いますか。
あなたが悲しみや嘆き,そのほかの感情的な重荷と向き合っているとき,救い主がどのように個人的にミニスタリングをしてくださっているかに気づけるよう,聖霊の助けを求めてください。
救い主とともに,わたしたちは耐えることができる
預言者エリヤの話は,わたしたちが感情的な問題に耐えられるよう,救い主がどのように助けてくださるかを見いだす助けとなります。
山の中に一人でいるエリヤの絵を見せるとよいでしょう。この話の次の詳細を生徒に話して聴かせ,同じような状況だったらどう感じるかを想像してもらいます。
エリヤがカルメル山でバアルの偽預言者たちを非難したので(列王上18章参照),邪悪な女王イゼベルは彼を殺そうとしました。主は,一人で荒れ野に逃げ込んだエリヤに警告されました(列王上19:1-3参照)。
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この状況で,あなたはどのような感情を抱いたと思いますか。
列王上19:4を読み,エリヤがどのように感じたかを見つけてください。
主がエリヤをどのように助けられたか,また悲しみやうつに生徒がうまく対処できるよう,主がどのように助けてくださるかを生徒が理解できるよう,資料「主はわたしたちが堪え忍ぶのを助けてくださる」を各生徒に配りましょう。配付資料の指示に従って,生徒に各自,または二人一組かグループで取り組んでもらいましょう。
配付資料の活動の後,有志の生徒に学んだことを発表してもらうとよいでしょう。次の質問をすることで,クラスのほかのメンバーを助ける機会を設けるとよいでしょう。
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あなたやあなたの知人が感情的な重荷に対処できるよう,天の御父とイエス・キリストが助けてくださった方法には,ほかにどのようなものがありますか。
生徒に,悲しいときや落ち込んでいるときに天の御父とイエス・キリストに頼るのに役立った好きな聖句や賛美歌,画像を紹介してもらうとよいでしょう。
列王上19:4を読むと,自傷行為や自殺についての疑問が湧くかもしれません。これらのテーマは,必ず真剣に採り上げなければなりません。自分の気持ちをだれかに話すとき,それはイエス・キリストへの信仰をもって行動していることになることを生徒に思い出してもらいます。うつと自殺予防に関するそのほかのリソースは,「福音ライブラリー」と本手引きのオンライン版の「補足学習活動」の項にあります。
感じたことを話してもらう
注:主の優しく,愛に満ちた,絶え間ない気遣いがあっても,時には苦しい感情が続くことを生徒が理解できるように助けてください。うつは時に,救い主の愛を感じたり,聖霊の助けに気づいたりする能力の妨げになることがあります。
以下の中から一つ以上を選んで,学習帳に書き出してください。
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今日学んだことや感じたことの中で,悲しいときや落ち込んだときに天の御父とイエス・キリストに頼る助けになりそうなものを書いてください。
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悲しいときや落ち込んだときに助けとなる聖句を書き出してください(イザヤ53:3-5;詩篇34:18;アルマ7:11-12など)。この聖句の言葉や語句は,あなたが天の御父とイエス・キリストを近くに感じるのにどのように役立ちますか。
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もし,友達が悲しんでいたり,落ち込んでいたりしたら,天の御父やイエス・キリスト,あるいは今日学んだことについて,その友達に何を理解してもらいたいですか。自分なら何を伝えるか書き出してみましょう。
専門家の助けを求めることが,ほかの人々の支援と思いやりとともに,心の健康の問題を癒す鍵です。
最後に,つらい感情に対処できるよう主が助けてくださった経験を話すとよいでしょう。