聖文ヘルプ
創世12-17章;アブラハム1-2章


「創世12-17章;アブラハム1-2章」『聖文ヘルプ:旧約聖書』

聖文ヘルプ

創世12-17章アブラハム1-2章

アブラハムは、神権の祝福を求め、義に従うさらに大いなる者になることを望みました。主は奇跡的に、偽りの神々のいけにえになるところからアブラハムを救われました。神がアブラハムと交わされた聖約は、最終的に地上のすべての家族に影響を及ぼすことになります。主はアブラハムに数え切れないほどの子孫を約束されました。サラは、子孫に関する主の約束を成就させるよう努力する中で、自分のつかえめであるハガルを妻としてアブラハムに与えました。アブラハムとサラが老年になったころ、主は二人にイサクという名の息子が生まれると約束されました。

リソース

注:末日聖徒イエス・キリスト教会が発信したものではない情報源が引用されている場合、その情報源や著者が教会によって承認されている、あるいは教会の公式見解を表していることを意味するものではありません。

背景と文脈

アブラハム1-2章

アブラハム書とはどんな書物だろうか

アブラハム3章。アブラハム書とはどんな書物だろうか」を参照してください。

アブラハム1:2-3

アブラハムはどのようにして神権を受けたのだろうか

アブラハムは、自分にとって「さらに大いなる幸福と平安と安息があるのを知り」「先祖の祝福と、〔彼が〕聖任されるべきそれらの祝福をつかさどる権利とを得ようと努め〔ました〕。」アブラハムは「先祖に属する権利を持つ正当な相続人、大祭司とな〔りました〕。」

旧約聖書の時代、神権はアダムから始まり、「父親から息子へ継承され〔ました〕。」アブラハムの実父が神から離れていたため、アブラハムは別の血統からの神権を求めました。教義と聖約では、「アブラハムはメルキゼデクから神権を受け〔た〕」と教えています。

メルキゼデクに聖任されるアブラハム

Melchizedek Blesses Abraham」ウォルター・レーン画

アブラハム1:12、14

アブラハム書の模写とは何だろうか

「アブラハム書には、〔ジョセフ・スミスが購入した〕〔古代エジプトの〕パピルスの図像を基にした模写として知られる3つの図が印刷されています。これらの模写は、1842年にアブラハム書が初めて出版されたとき含まれていたものです。画像に関するジョセフ・スミスの説明は、模写とともに掲載されました。……

ジョセフが模写とともに発表した説明のほとんどは、現代のエジプト学者の解釈と一致していません。しかし、学者たちは幾つかの類似点を指摘しています。例えば、ジョセフ・スミスは模写2の6にある4つ図を『この地球の四方を表す』と説明しています。学者たちも、他の古代エジプトの文書にある同じような図を同じように解釈しています。模写1には、ジョセフ・スミスが『頭上の大空』と呼んだ中を泳ぐワニの神が描かれています。学者たちは同様に、エジプト人の天国の概念を『天の海』と特定しています。

模写が本文とどのように関連しているかは分かりません。パピルスが作成された時代のユダヤ人の著者の中には、アブラハムに関するものを含め、エジプトの絵や物語を改変して、自分たちの聖典に取り入れた人がいた、という証拠があります。これらの図が同様の方法で再利用された可能性もあります。」

アブラハム1:21-27

アブラハムが述べたのろいとは何だったのだろうか

アブラハムは、洪水後のエジプトの発見と住まいについて簡単に説明しました。アブラハムは、ノアの息子であるハムの子孫を通して守られた「その地〔の〕のろい」について記しました。

アブラハムは後に、最初のパロは「義にかなった人」であったと述べています。アブラハムは、ノアが「〔パロに〕地の祝福と知恵の祝福を授けたが、神権に関しては彼をのろった」と言っています。

これらの聖句では、のろいとは何か、なぜ彼らがのろわれたのかが明確に説明されていません。過去には、ハムの子孫に下されたのろいを、神権時代にアフリカ系黒人に対して神権と神殿を制限したことと誤って結びつけた人々がいました。今日、教会はこうした神権と神殿において制限が設けられた理由の説明付けとされる説、またそのほかの過去の説を否定しています。

アブラハム2:6-11

神がアブラハムと交わされた聖約はどんなものだろうか

創世12:1-313:14-1815:1-2117:1-10と比較。)

神がアブラハムに約束された祝福には次のようなものがあります。

  • アブラハムの子孫はおびただしい数になる。

  • イエス・キリストがアブラハムの血統を通してお生まれになる。

  • アブラハムとその子孫は、特定の土地を受け継ぐ。

  • アブラハムの子孫は福音を受け入れ、神権を持つ。

  • 地上のすべての国家が、アブラハムの子孫によって祝福を受ける。

神と聖約を交わし、それを守る人は皆、アブラハムの子孫となり、アブラハムの聖約の祝福を受け継ぐ者となります。

ラッセル・M・ネルソン大管長は、次のように教えています。

「〔わたしたちも、〕いにしえの時代と同じように、聖なる神権と永遠の福音を受けました。アブラハム、イサク、ヤコブはわたしたちの先祖で,わたしたちはイスラエルの子孫です。福音と神権の祝福と永遠の生命を受ける権利があります。地の国々は、わたしたちの働きにより、またわたしたちの子孫の働きによって祝福されます。文字どおりのアブラハムの子孫と、養子縁組によってその家族に加えられた人々は、約束された祝福を受けます。ただし、主を受け入れて、その戒めに従う必要があります。……

わたしたちが神の人であるのは、神と聖約を交わしているからです。わたしたちはアブラハムの子孫です。わたしたちは聖約の子孫、つまり、アブラハムの聖約の子孫なのです。」

ひざまずいて天を見上げるアブラハム

「Abraham on the Plains of Mamre」グラント・ロムニー・クロウソン画

創世12:14-20アブラハム2:22-25

サラはなぜ自分がアブラハムの妹であると言ったのだろうか

アブラハム書は、主がアブラハムとサラに危険を警告し、サラに自分がアブラハムの妹であることをエジプト人に伝えるよう指示されたことを明確にしています。アブラハムとサラは主の勧告に従い、危険な状況から免れました。アブラハムとサラはどちらもテラの子孫であったため、当時の慣習からして、アブラハムは正確にサラを自分の妹と呼ぶことができたと思われます。

創世14:18-20

メルキゼデクはどのような人物だったのだろうか

メルキゼデクについて分かっていることの大部分は、回復された聖文にあります。メルキゼデクは偉大な預言者であり、大祭司であり、王でした。彼はアブラハムを神権に聖任しました。エノクやシオンの民のように、メルキゼデクとその民は「義を行い、天を得〔ました〕。」

メルキゼデクの時代の前、神権は「神の御子の位に従う聖なる神権と呼ばれていた。しかし、至高者の名を敬い尊ぶことから、この名をあまり頻繁に繰り返すのを避けるために、昔の教会員はこの神権を、メルキゼデクにちなんで、メルキゼデク神権と呼んだのである。」

創世15:1-18

アブラハムはなぜ動物を二つに裂いたのだろうか

アブラハムが示現の中で主と語ったとき、主はアブラハムに地と子孫によって祝福するという約束を繰り返されました。アブラハムは主を信じていましたが、その地に関する神の約束を確認したいと望みました。

神はアブラハムに様々な動物たちを連れてきて、それらを二つに裂き、裂いたものを互いに離して置くよう命じられました。その後、主の臨在の象徴であると思われる「煙の立つかまど、炎の出るたいまつ」が「裂いたものの間を通り過ぎ」ました。この話の最後には「その日、主はアブラムと契約を結んで言われた、『わたしはこの地をあなたの子孫に与える。エジプトの川から、かの大川ユフラテまで』」と書かれています。

旧約聖書の「聖約を交わす」という言葉は、ヘブライ語のkārat berîtに由来し、「聖約を切る」と訳すこともできます。古代においては、動物を殺したり切ったりして、聖約を拘束力のあるものにすることがありました。死骸の間を通り過ぎるという行為は、その人が誓いを破った場合、喜んで死ぬことの象徴だったと思われます。

同様に、動物の間を通り過ぎられる神の臨在は、アブラハムに、主が約束を果たされることを確信させるものだったと思われます。ラッセル・M・ネルソン大管長は、次のように教えています。「神と聖約を交わすとき、わたしたちは御自分が約束したことを常に守られる神と聖約を交わしたことになります。

創世16:1-3

サラはなぜアブラハムにハガルを妻として与えたのだろうか

アブラハムが大いなる子孫を持つという主の約束があったにもかかわらず、サラは長年の結婚生活を経ても子供をもうけることができませんでした。多妻結婚の妻としてアブラハムにハガルを与えることで、サラはアブラハムが子供をもうけ、主の約束を成就することを望みました。末日の啓示により、これは神からの戒めであり、アブラハムとサラがこれに従ったことが分かります。

モルモン書では、一人の男性と一人の女性の間の結婚は神が定められた結婚に関する不変の律法であると教えています。しかし、神は時折、例外として多妻結婚の実施を命じてこられました。多妻結婚の実施について神が与えておられる理由の一つは、「〔神〕のために子孫を起こ〔す〕」ことです。

回復された教会の初期に、主は預言者ジョセフ・スミスをはじめとして、しばらくの間多妻結婚の実施を命じられました。「この原則は、ジョセフ自身とそのほかの教会員にとって、回復の業の中で最も受け入れるのが難しい事柄の一つでした。」1890年に主からウィルフォード・ウッドラフに与えられた啓示により、教会内での多妻結婚の実施は終わりを告げました。

創世16:4-6

サラはなぜハガルに厳しく接したのだろうか

ハガルの妊娠が発覚すると、サラは「〔ハガルに〕見下げられる」ようになりました。これは、ハガルのサラに対する敬意がないこと、あるいは軽蔑さえ示していたことを示唆しています。緊張が高まったとき、アブラハムは、サラが家庭においてハガルに対する権限を持っており、家族内の対立を解決するために行動を起こすことができるとサラに思い出させました。そしてサラがハガルを「苦しめた」ため、ハガルは逃げました。

アブラハム、サラ、ハガルのやり取りを研究することで、わたしたちは皆、憐れみや、恵み、イエス・キリストを通した贖いが必要であることを思い出すことができます。アブラハム、サラ、ハガルは、彼らの置かれた状況や不完全さにもかかわらず、主を愛し、主から大きな祝福を受けました。ハガルがアブラハムとサラのもとに戻ると決めたことで、サラはハガルが子孫に関する彼女自身の聖約を受けられるようにしました。

創世17:5、15

主はなぜアブラムとサライの名前を変えられたのだろうか

アブラハムとサラ

Illustration of Abraham and Sarah、ディリーン・マーシュ画

ヘブライ語で「アブラム」という名前は「昇栄した父」、「アブラハム」は「大勢の人々の父」という意味です。「サラ」という名前は「お姫様」という意味です。主がアブラハムとサラに新しい名前を与えられたことは、彼らが神との聖約の関係にある個人として、新たなアイデンティティーに変化したことを表していると考えられます。ラッセル・M・ネルソン大管長は、次のように教えています。「これらの新しい名前の授与は、この家族の新たな人生と新たな行く末の始まりを表していました。」

創世17:10-14

割礼は、主がアブラハムと交わされた聖約とどのように関連していたのですか

アブラハムとの聖約を思い起こさせるものとして、神はアブラハム一家のすべての男子に割礼を受けるよう命じられました。アブラハムとその家族にとって、この行為はアブラハムの聖約の象徴でした。それは神への献身と、この世と罪からの分離を表していました。アブラハムの聖約のしるしとしての割礼は、イエス・キリストのこの世における務めの後は必要ではなくなりました。

さらに学ぶ

アブラハムの聖約

  • ラッセル・M・ネルソン「永遠の聖約」『リアホナ』2022年10月号、4-11

  • 『歴代大管長の教え—ラッセル・M・ネルソン』「アブラハムの聖約」(2024年)

アブラハム書

メディア

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1:39

画像

イサクをささげようとするアブラハムを止める天使

An Angel Saves Abraham」デル・パーソン画

アブラハム書からの模写、第二の写真

「アブラハム書からの模写、第二」

ひざまずいて星空を見上げるアブラハム

Father of Nations」イバ・コリバ・ティモシー画

アブラハムの祈りにこたえて御姿を現される主

The Lord Appearing unto Abraham」キース・ラーソン画

記録を残す祭司メルキゼデク

「Melchizedek—Keeper of the Storehouse」クラーク・ケリー・プライス画

座って天を見上げるハガル

God Liveth and Seeth Me」エルスピス・ヤング画