「創世28章:主との聖約」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』(2026年)
「創世28章:主との聖約」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
創世24-33章:第31課
創世28章
主との聖約
兄エサウに命を狙われたヤコブは,両親から,母の故郷へ行って妻を見つけるようにと言われました。旅の途中で,彼は示現を受けて神とアブラハムの聖約を交わしました。この課は,生徒が神殿で神と聖約を交わしたいという望みをより強く感じられるようにします。
生徒の準備:生徒に,アブラハムの聖約に出てくる約束(アブラハム2:8-11)を復習してもらうとよいでしょう。生徒に,アブラハムの聖約と,それが自分にとってなぜ重要なのかについて,家族のだれかに説明してみるよう招くとよいでしょう。
学習活動案
なぜ聖約なのか
授業のはじめに,神殿の写真を見せ,初等協会の歌「神殿に行きたいな」(『子供の歌集』99)を歌ってもよいでしょう。
その後,次の文章をみてもらいます。生徒に,自分に最も当てはまる文章を選んでもらいます。あるいは,きっかけの最初の部分だけをあなたが読み上げて,生徒が自分の気持ちや思いを正確に反映した文章を一文か二文で完成してもらうとよいでしょう。
将来神殿に参入して神と聖約を交わすことを考えるとき,わたしは:
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どう考えればいいか分からない。あまりなんとも思わない。
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わくわくしてくる。本当にその日が待ち遠しい。
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ちょっと緊張してくる。何が起こるのか分からない。
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それにそんなに意味があるとは思えない。
生徒が答えを書けるよう,十分に時間を取ってください。この課では,聖霊からの霊感を求めるよう生徒に勧めます。聖霊は,神と聖約を交わすことの大切さを生徒たちが理解できるよう助けてくださいます。
ヤコブの夢
生徒に,下記にある真理を学習帳に書いてもらい,空欄をうめて文章を完成させてもらいます。あるいは,それをホワイトボードに書き,この授業中に生徒に書き加えてもらってもよいでしょう。
この課では,創世28章のヤコブについて研究します。創世28:3-4,12-20で,神はヤコブとの聖約を立て,ヤコブはそれを受け入れました。この話から,わたしたちは神と聖約を交わす価値について重要な教訓を学ぶことができます。この課の学習では,次の真理を表す文を完成させる方法を見つけてください:神と聖約を交わし,それを守っていれば,神は________してくださる。
生徒に,主がアブラハムと交わされた聖約について覚えていることを発表してもらいます。この聖約の詳細については,第23課:創世12章,17章を参照してください。生徒が発表した後,次の段落を自分の言葉で要約してください。
ヤコブはアブラハムの孫でしたが,アブラハムの聖約の祝福が自分には及ばないと感じていたのかもしれません。ヤコブはまだ聖約による結婚をしていませんでした。また,長子の特権と祝福をめぐる対立から,エサウはヤコブの命を奪いたいと思うようになりました(創世27:41)。ヤコブを守り,聖約によって結婚する機会を確実なものとするために,ヤコブの両親は,家を出て数百キロ離れた母の故郷へ行くよう指示しました(創世27:42-46;28:1-2参照)。この旅で,ヤコブは長子の特権が約束されていたカナンの地から遠く離れることになります。
創世28:10-15を読み,ヤコブが旅の途中で,ある晩経験したことを見つけてください。
生徒に,ヤコブが夢で見たものの絵を描いてもらいます。生徒に二人一組で絵を見せ合ってもらい,この箇所で印象に残ったことを説明してもらいます。
その後,示現の一つの描写として次の画像を見せるとよいでしょう。
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これらの聖句で,主はアブラハムの聖約からどのような約束をヤコブに与えられましたか。
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15節で,主はそのほかにどのような約束をヤコブに与えられましたか。
生徒に,前に書いた真理を表す文に,この与えられた約束を付け加えてもらうとよいでしょう。ホワイトボードに考えられる答えを書き出してもよいかもしれません。答えには,わたしたちとともにいる,守り,気にかける,一人にしない,などが含まれるかもしれません。
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これらの約束がこのときのヤコブにとって,特に意味があったのはなぜだと思いますか。
生徒がこれらの約束をよりよく理解できるように,二人一組か少人数のグループで次の活動を行ってもらいます。これらの約束を裏付ける聖句や言葉を見つけるよう生徒に勧めるとよいでしょう。
次の聖句と言葉を研究し,主がヤコブに与えられた約束に対する理解がどのように深まるかを考えてください。
使徒17:27(ジョセフ・スミス訳に注目してください)
十二使徒定員会のデール・G・レンランド長老は,次のように述べています。
「皆さんが生涯を通じてバプテスマから神殿へと聖約の道を歩むとき,世の中の自然な流れに逆らって進む力が与えられることを約束します。すなわち,学ぶ力,悔い改め,聖めを受ける力,また人生のチャレンジに直面する中にあっても,希望と慰め,さらには喜びを見いだす力です。とりわけ,人生において神殿に大きな重点を置くなら,皆さんと家族が敵対する者の影響力から守られることを約束します。」(「聖約を通して神の力にあずかる」『リアホナ』2023年5月号,37)
聖約を交わしても,人生における困難から逃れられるわけではないことを理解すると,生徒にとって有益かもしれません。しかし,D・トッド・クリストファーソン長老は,これらの聖約は「人生で回避できる悲劇を避けつつ,回避できない悲劇にうまく対処するための,わたしたちの最大の希望」を与えてくれると教えています(「なぜ聖約の道なのか」『リアホナ』2021年5月号,117)。
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これらの約束のうちで,あなたにとって最も重要なのはどれですか。
自分の経験についてのヤコブの気持ち
次の文章と質問を掲示しておくとよいでしょう。二人一組または少人数のグループで,生徒に以下を読んで話し合ってもらいます。(「恐れて」と「恐るべき」という言葉は,ヤコブが畏敬の念を抱いたことを示していることを生徒に伝えるとよいでしょう。「恐るべき」は「畏敬の念を起こさせる」と訳した方がよいでしょう)。
創世28:16-21を読んで,自身の経験に対するヤコブの反応を見つけてください。
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ヤコブは主に対してどのような気持ちを表現しているでしょうか。
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こうした気持ちは,彼が主と聖約を交わす意欲をどのようにかき立てたでしょうか。
時間を取って生徒に話し合ってもらってから,何人かの生徒に,学んだことを発表してもらいます。
生徒が学んでいることを話し合う機会を設けると,福音の会話に参加する生徒の自信を持ってもらうことができます。他の人と分かち合うよう生徒を励ます方法についてさらに訓練を受けるには,『教師養成スキル』にある「今学んでいる真理を分かち合うよう,学習者に勧める」を参照してください。(『救い主の方法で教える』〔2022年〕,35)
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16-21節のどの言葉が現代の神殿に関連しているでしょうか。
生徒からは,「まことに主がこの所におられる」(16節):「神の家」および「天の門」(17節);「神の家」を表す「ベテル」(19節);「誓いを立てて」(20節)などの語句が指摘されるとよいでしょう。聖典のこれらの言葉に印を付けるよう生徒に勧めるとよいでしょう。
生徒には,示現を描いたはしごの絵の下のどこかに「神の家」「天の門」「神殿」と書き加えてもらってもよいでしょう。
主と聖約を交わす
生徒に,学習帳を使って以下の活動を行ってもらいます。今後のレッスンで,これらの回答について振り返ることを生徒に伝えるとよいかもしれません。第37課:学習評価2で,生徒はここで書いたことを使って活動の評価を行います。
生徒が答えを書く準備ができるよう,次の段落をあなた自身の言葉で伝えるとよいでしょう。
ヤコブは両親の家を出て独り立ちするとき,神と聖約を交わしました。神はヤコブとともにいて,ヤコブを気にかけ,守ると約束されました。これから数年のうちに,あなたはこの先の人生で何をするかについて,多くの選択に直面することでしょう。これらの決断の中に,神殿で神と聖約を交わすことも含まれます。次の質問に対する答えを学習帳に書き出しながら,将来について考えてください。
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神と交わした聖約を守ろうと努力することや,神殿で奉仕することによって,どのような約束された祝福を経験したことがありますか。
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神と聖約を交わす人々に対して神が約束しておられる気遣いと守りから,将来のどのような時にあなたは益を得られるでしょうか。
主と聖約を交わし,守ることを通して得た約束について,あなたの経験を証してください。