「詩篇23篇:主はわたしの牧者であられる」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』(2026年)
「詩篇23篇:主はわたしの牧者であられる」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
詩篇1-2篇;8篇;19-33篇;40篇;46篇:第102課
詩篇23篇
主はわたしの牧者であられる
聖句の描写や比較を視覚化するために,一旦間を置くと,読む言葉に美しさと力がもたらされます。詩篇23篇で,ダビデ王は,救い主の愛と思いやりを描いた一連のイメージを通して,自分とイエス・キリストとの関係を描写しました。この課では,聖文のイメージを視覚化することによって,優しく愛にあふれたキリストの特質を生徒が感じられるように助けます。
生徒の準備:毎日目にするものがどのように救い主を思い起こさせてくれるか,深く考えてもらいます。例えば,「雨は救い主を思い起こさせてくれます。なぜなら……」などです。次に,詩篇23篇を読んでもらい,ダビデが救い主になぞらえたもの,あるいは救い主がわたしたちのためにしてくださることになぞらえたものから,好きなたとえを一つ選んでもらいます。
学習活動案
聖文のイメージを視覚化する
生徒が聖文のイメージから学ぶ練習を助けるために,クラスの冒頭で嘆いている人と踊っている人の絵を見せるとよいでしょう。その後,嘆きについて考えるときにどのような思考や感情が思い浮かぶかを生徒に尋ねます。生徒からは,涙,だれかを失うこと,痛み,悲しみなどの意見が出るかもしれません。踊りについても同じ質問を繰り返します。
詩篇30:11を読み,ダビデがイエス・キリストと主の贖罪の力を説明するために,嘆きと踊りのイメージをどのように用いたかを見つけてもらいます。
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ダビデが「あなたはわたしのために,嘆きを踊りにかえ〔てくださいました〕」と言ったとき,イエス・キリストについて教えたことを理解するうえで,これらの絵はどのように役立ちますか。
11節をより良く理解するためにこれらの絵を使うことは,「視覚化する」という研究スキルの一例であることを生徒に説明します。一人の生徒に,この研究スキルに関する次の説明を読んでもらうとよいでしょう。
視覚化は,聖文の詳細な描写から心象風景を作り出す研究スキルです。聖文に描かれている場面に自分がいることを想像できます。一旦間を置いて,「あなたはわたしのために,嘆きを踊りにかえ〔てくださいました〕」(詩篇30:11)のような言葉を思い描くことができます。次のステップでは,イメージからどのようなことを学ぶことができるかを深く考えます。そうすることで,気持ちを落ち着かせ,思いと心で理解しようとするときに聖霊を招くことができます。
次の質問について考えましょう。
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聖文で研究していることを視覚化するために,どれくらいの頻度で気持ちを落ち着かせていますか。
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読んだ内容を視覚化するために気持ちを落ち着かせることは,救い主をより良く知るようになるうえでどのように役立つと思いますか。
今日,詩篇23篇に記されている描写を視覚化しながら,イエス・キリストについて学ぶ助けとなる聖霊の促しに注意を払いましょう。
主はわたしの牧者であられる
この課のこのセクションでは,生徒が各自で視覚化を試す前に,クラス全体で一緒に視覚化を練習する機会を提供します。
詩篇23:1を読み,イエス・キリストを描写するために使われているイメージに印をつけましょう。
生徒が救い主についてさらに詳しく学べるように,エゼキエル34:11-16またはヨハネ10:11-15を読む際,またはクラスで「羊を守れる羊飼いの愛」(『賛美歌』136番)を歌う際に,救い主を羊飼いとして視覚化するよう勧めるとよいでしょう。また,それらの聖句を詩篇23:1と相互参照したり,リンクさせてもよいでしょう。
少し時間を取って,羊の世話をしたり羊を守ったりする羊飼いを想像してみたり,視覚化してみたりします。
その後,イエス・キリストを自分の羊飼いとして視覚化することで学べる,イエス・キリストに関する言葉を書き留めます。
この課の冒頭にあるような羊飼いとしてのイエス・キリストの絵をホワイトボードに表示するとよいでしょう。何人かの生徒に,ホワイトボードの絵の周りに,主についての真理を自分の言葉で書いてもらいます。生徒は次のような言葉を発表するかもしれません:主はわたしの必要を気にかけておられる。
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自分の生活や周りの人々の生活の中で,イエス・キリストはどのような羊飼いであられたでしょうか。
イエス・キリストを知るようになる
個人または少人数のグループで視覚化する練習を行うことで,生徒が救い主をより良く知るようになる機会を設けるとよいでしょう。以下の活動はそのための一例です。始める前に,生徒一人一人に白紙を一枚ずつ渡します。また,生徒が絵を描くのに使えるよう,色鉛筆やマーカーを用意してもよいでしょう。
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詩篇23:2-6を研究します。その後,印象に残った節を一つ選び,この活動の残りの時間を使って焦点を当てます。
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選んだ節の中で,イエス・キリストの特質や,主がわたしたちのためにしてくださることを説明するためにダビデ王が用いた比喩を視覚化してください。思い描いているものの絵を描くか,その内容を表現できるデジタル画像を探します。
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ダビデの描写を視覚化することから学んだ救い主についての真理を,少なくとも一つ自分の言葉で紙に書きましょう。
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それが自分にとって重要な理由や,それが天の御父やイエス・キリストとの関係をどのように強めてくれるかについて深く考える(またはグループで話し合う)ことで,学んだ内容を自分に当てはめてください。
生徒が取り組んでいる間,教室の中を歩き回って生徒から学び,必要に応じて生徒を助けるようにするとよいでしょう。イメージの視覚化に手こずっている生徒がいたら,「静かな水のそばにいるのはどんな感じですか」または「主の鞭と杖は何を表していると思いますか」などの質問をしてみるとよいでしょう。さらに,生徒の描いた絵や洞察を褒めることは,生徒を励まし,生徒との関係を強めるすばらしい方法となり得ます。
生徒が書く救い主についての真理には,次のようなものが考えられます:主は疲れ果てて打ち砕かれた魂を生き返らせてくださる(3節)または主は困難な状況においてさえも,わたしたちを養ってくださる(5節)。
生徒が活動を終えたら,イエス・キリストについてどのようなことを学んだか発表してもらいます。これを行うために,生徒は自分の描いた絵を教室のあちこちに掲示したり,学んだことをほかの生徒やほかのグループと分かち合ったり,学んだことをホワイトボードに追加したりすることができます。生徒が分かち合った後に次のような質問をするとよいでしょう。
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あなたがイエス・キリストについて学んだことで,詩篇23篇のイメージを視覚化するために,一旦間を置いていなければ見逃していたかもしれないことはありますか。もしあれば,それは何ですか。
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これらのイメージのうち,イエス・キリストの優しく愛にあふれた特質を理解するのに最も役立つものはどれですか。それはなぜですか。
最後に,救い主をさらによく知るようになるために,聖文研究で視覚化を活用するよう生徒に勧めるとよいでしょう。詩篇23篇で教えられているイエス・キリストに関する真理について,あなたの証を分かち合うとよいでしょう。