「エステル,第2部:『わたしがもし死なねばならないのなら,死にます』」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』(2026年)
「エステル,第2部:『わたしがもし死なねばならないのなら,死にます』」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
エステル:第95課
エステル,第2部
「わたしがもし死なねばならないのなら,死にます」
イエス・キリストに従う者として,状況は異なっていても,だれもが勇気を示す必要がある時があります。エステルは,自分の民を救うために死の可能性に直面しながらも主に頼り,勇気を示しました。この課は,生徒が主の御心を行うために勇気を持って行動するのを助けます。
生徒の準備:勇気をもって主の御心を行った知人の例を分かち合う準備をしてきてもらいます。
学習活動案
勇気を求める
以下の物語にあるような勇気を示した人の経験を分かち合うことからクラスを始めてもよいでしょう。
トーマス・S・モンソン大管長は,次の話を分かち合っています。
「第二次世界大戦中,アメリカ合衆国の海軍に従事していたとき,勇敢な行い,武勇の実例,勇気の模範を見ました。18歳の水兵の静かな勇気を決して忘れることができません。彼は末日聖徒ではありませんでしたが,祈ることを恐れず,250人の部隊の中でただ一人,ベッドの横にひざまずいて祈りをささげていました。時には,信仰心のない隊員からあざけられることもありましたが,頭を垂れて神に祈りました。彼は決して揺るがず,彼は決してたじろぎませんでした。勇気を持っていたのです。」(「強く,また雄々しくあれ」『リアホナ』2014年5月号,67参照)
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「勇気」という言葉を聞いて,だれを思いますか。
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末日聖徒の10代の若者が勇気を示す必要がある状況には,どのようなものがあるでしょうか。
学校で,家庭で,友達といるときなど,天の御父があなたにもっと大いなる勇気を示してほしいと思っておられると感じる具体的な状況について深く考えてください。そのような状況を学習帳に書きましょう。
エステルの物語の残りの部分を研究する際,その状況に勇気をもって立ち向かううえで,天の御父とイエス・キリストがどのように助けてくださるかが分かるように聖霊を招きましょう。
エステルの勇気
エステルの物語について覚えていることを分かち合えるように,エステルの絵と次の名前を生徒に見せるとよいでしょう。それぞれの人物について覚えていることを生徒に発表してもらいます。
エステル
モルデカイ
アハシュエロス王
ハマン
または,ビデオ「このような時のため」(タイムコード5:12-9:41)などを視聴してもらうのもよいでしょう。このビデオはChurchofJesusChrist.orgにあります。
次の要約は,生徒が見逃している重要な詳細を追加するために使用できます。
エステルはペルシャのアハシュエロス王の王妃となりました。エステルの後見人であるモルデカイは,王の主席大臣であるハマンに敬礼しようとしませんでした。ハマンは怒り,王から王国内のすべてのユダヤ人を滅ぼす許可を得ました。モルデカイはエステルに,恐らく「このような時のため」(エステル4:14)に神が彼女をこのような立場に置かれたのだろうと述べ,王の仲裁を求めるように頼みました。
生徒が次の質問に答えるのに助けが必要であれば,エステル4:10-11を読んでもらうとよいでしょう。
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王に近づくのに大いなる勇気が求められるのはなぜでしょうか。
エステル4:15-17を読み,王に近づく準備をしながら,エステルがどのように勇気を示したかを見つけてください。
ビデオ「このような時のため」の残りの部分(タイムコード11:10-13:44)を見てもらってもよいでしょう。
以下の質問について話し合う際,生徒の意見を確認することで,生徒が今後積極的に参加したいと思うようになることを覚えておくと助けとなるでしょう。
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エステルについてどのようなことが印象に残りましたか。
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15-17節から,勇気が必要なときに助けとなるどのような原則が学べるでしょうか。
生徒が意義深い原則を分かち合ってくれたことに感謝しましょう。まだ言及されていなければ,生徒が次の原則を見いだせるよう助けるとよいでしょう:天の御父とイエス・キリストに頼るとき,御二方はわたしに勇気を与えてくださる。
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エステルが主を頼っていた証拠には,どのようなものがあると思いますか。それはどのようにエステルを助けたでしょうか。
勇気ある行動
以下の聖句は,主がどのようにエステルに勇気を与え祝福し続けられたのか,生徒が理解するのに役立ちます。
生徒たちを少人数のグループまたは二人一組に分けるとよいでしょう。各グループまたはペアに,次の聖句を一つずつ割り当てます。または,同じグループの中で,それぞれの生徒が聖句を一つずつ研究し,互いに分かち合う準備をしてもらってもよいでしょう。
次の聖句の中から一つを選んで研究し,エステルがどのように勇気を示したかを見つけてください。
その後,以下の質問について話し合ってください。
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エステルの行動は,どのような点で勇気を示したでしょうか。
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エステルのような選択をするために,人は神についてどのようなことを知る必要があると思いますか。
有志の生徒数人に,話し合ったことをクラスに発表してもらいましょう。
イエス・キリストを学習の中心に据えるよう生徒を助けることで,聖霊を招き,主について証していただけるようになります。これは,生徒がより個人的で効果的な学習体験をする助けとなります。これを行う一つの方法は,エステルの物語を,イエス・キリストの生涯と模範に関連づけられるようにすることです。
(生徒が学んでいる内容をイエス・キリストの生涯と模範に結びつけるのに役立つ追加の訓練については,『教師養成スキル』〔2022年〕,5の「イエス・キリストの模範を強調する」を参照してください。)
ホワイトボードにイエス・キリストの絵を貼ります。次の質問の中から一つ,または両方について尋ねてみましょう。
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エステルはどのように,あなたに救い主のことを思い起こさせますか。
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救い主の生涯の中で,主が勇気を示された例にはどのようなものがありますか。
3:18 -
あなたやあなたの知人が主に頼り,勇気を授かる祝福を受けたのはどのようなときですか。
わたしの勇気ある行い
以下の提案は,生徒がエステルの物語から学んだことを応用するのに役立ちます。
この課の最初に考えた状況を振り返りましょう。そのような状況でどのように勇気を示し,主に頼ることができるかを深く考えながら,御霊からの導きを求めてください。
エステル4:16をもう一度読み,次の文を強調します。「……そしてわたしは法律にそむくことですが王のもとへ行きます。わたしがもし死なねばならないのなら,死にます。」
生徒が16節の言葉を強調できるように,希望する場合は,印をつけたり,線を引いたりするとよいでしょう。その後,以下の言葉を用いて,学習帳に文章を書き直してもらうとよいでしょう。
自分の状況において勇気を示し,主を信頼するというあなたの決意を反映させて,この文章を言い換えてください。これを行う助けとするために,次の言葉を完成させるとよいでしょう。
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ですから,わたしは(勇気を示すために行いたい行動)をします。そして,もし(起こり得る結果)になるなら,わたしは(主に頼るために行うこと)をします。
以下のような例を挙げると分かりやすいでしょう。
天の御父があなたに,友人とともに下品で不快な言葉遣いをやめる勇気を持ってほしいと望んでおられると,あなたが感じていると想像してみましょう。エステル4:16を次のように言い換えてみましょう。「ですから,わたしは冗談を言うときでさえも,もう悪い言葉を使いません。そして,もし友人がわたしをからかったり嘲笑するようになるなら,わたしは努力し続ける力を求めて祈ります。」
発表してもいいという生徒に,書いたことを発表してもらいます。時間が許せば,分かち合ってもらった状況について生徒同士でアドバイスし合うとよいでしょう。
主の勇気の模範について証してください。生徒が主に頼って主の御心を行うときに,勇気を持って困難に立ち向かえると信じていることを伝えてください。