「歴代下17-20章:聖文の中に原則を見つける」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』(2026年)
「歴代下17-20章:聖文の中に原則を見つける」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
歴代下14-20章;26章;30章:第91課
歴代下17-20章
聖文の中に原則を見つける
どうすればイエス・キリストに近づけるか考えたことはありますか。旧約聖書のヨシャパテ王は,まさにそれを行うすばらしい模範でした。民は神から離れ,偶像礼拝を行うようになっていました。ヨシャパテはエホバに従うことを選び,自分の民も同じようにするのを助けました。この課は,生徒が聖文から福音の原則を見いだすことを学ぶのに役立ちます。
生徒の準備:生徒に,個人や家庭での聖文研究で学んでいることを振り返ってもらうとよいでしょう。生徒には,見つけた原則と,それがどのように役立つかを発表する準備をしてクラスに来てもらいましょう。
学習活動案
安心のいかり
以下に示したロッククライミングをしている人の写真を見せます。
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崖を登るとしたら,どのような装備が必要ですか。
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なぜその装備が必要なのでしょうか。
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わたしたちの人生を崖を登ることにたとえたら,無事に崖を登りきるために主はあなたに何を与えてくださるでしょうか。
生徒からは様々な意見が出るでしょう。その際,生徒が答えてくれたことに感謝し,なぜそうしたことが役立つのかを尋ねます。この課では,次の答えに焦点を当てます。
十二使徒定員会のリチャード・G・スコット長老(1928-2015年)は,次のように教えています。
「皆さんもわたしも,啓示された真理に根差した正しい原則を理解し,一貫してその原則に従うことによって,人生で価値ある目的を達成することができることを確信できます。
原則は安心のいかりです。それらは,登山家が,それがなければ登ることが不可能な崖を征服するために使用する鋼鉄のいかりのようなものです。新しい環境や不慣れな環境にあっても自信を持つ助けとなるでしょう。人生の逆境の嵐の中で守りを与えてくれるでしょう。」(“The Power of Correct Principles,” Ensign,1993年5月号,32)
天の御父が愛を込めて真の原則を与えてくださった方法の一つは,聖文を通してです。聖文を研究するとき,わたしたちは生活に役立つ原則や真理の言葉を見つけようと努めます。
聖文の中の原則を見つける現在の能力について,生徒に振り返ってもらうとよいでしょう。ここに紹介するのは,それを行うための一つの方法です。
少し時間を取って,以下の質問について深く考えてください:
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原則を見つける自分の能力にどれくらい自信があるだろうか。
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原則が自分の生活にどのように役立つかを,わたしはどれくらい理解しているだろうか。
ヨシャパテの生涯に関するこの課を研究する際,聖霊に助けを求めて,自分に役立つ真の原則を見つけてください。
ヨシャパテの生涯から学べる原則
父の死後,ヨシャパテはユダの王になりました。イスラエルもユダも主イエス・キリストから離れてしまっていました。彼らは偽りの神々を礼拝していました。
歴代下17:3-4;19:4を読んで,ヨシャパテについて何が学べるか見てみましょう。(注:バアルは偽りの神々を指します。)
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ヨシャパテのどのようなところが印象に残っていますか。
ヨシャパテが権力を握ったとき,彼の民は背教に陥っていました。ヨシャパテは王国の至る所で,民がエホバ(イエス・キリスト)に従えるように多くの努力をしました。その間に,ヨシャパテの敵が攻めて来て,ヨシャパテの民と戦いました。このような状況で起こったことは,様々な原則を表しています。
原則を見つけるための次の学習スキルを説明してください。
原則を見つける一つの方法は,二つの事柄がどのように関連しているかを探すことです。例:Aのために,Bが起こります。または,ある人がAを行うことで,主はBを約束されたり,お与えになったりします。
以下の聖句をクラス全員で読み,生徒がこのスキルを使う練習をする機会を設けてください。
歴代下17:6と19:3を読み,ヨシャパテの生涯における原則を見つけてください。(注:高い所や森は,偽りの神々を礼拝する場所でした。)
生徒は次のような原則を見つけるとよいでしょう:
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これらの原則が役立つのはなぜでしょうか。
クラス全体で前の節から原則を見つけた後,少人数のグループまたは各自で,原則を見つける練習をしてもらいます。生徒には次の聖句を使ってもらいましょう。
歴代下20:1-9,14-17,20-22を読み,さらに真の原則を見つけてください。
生徒は次のような原則を見つけるとよいでしょう。
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わたしたちが救い出されるように断食して祈るとき,主はわたしたちとともにいて困難をともにしてくださる(歴代下20:1-4,14-17参照)。
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主の神殿で主を求めると,主はわたしたちの祈りを聴き,助けてくださる(歴代下20:9参照)。
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主と主の預言者を信じていれば,わたしたちは栄える(歴代下20:20参照)。
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義にかなった音楽を通して主を礼拝すれば,主はわたしたちを祝福してくださる(歴代下20:21-22参照)。
生徒が原則を見つけるのに苦労している場合は,上記の原則の一部または全部をホワイトボードに書くとよいでしょう。研究した節のうち,どの節がそれぞれの原則を教えているかを生徒に見つけてもらいます。
原則を理解する
次の活動では,生徒は上記の原則のいずれかを使用しても,個人または家庭での研究で最近学んだ原則を使用してもかまいません。
さらに学びたいと思う原則を一つ選んでください。この真理について,次の内容を含めて2分間の発表を準備してください。
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あなたが読んだ,歴代志下のこの原則が書かれている節と,その原則を選んだ理由
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この原則を理解するのに役立つそのほかの聖句や預言者の言葉
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救い主や,聖典あるいは教会歴史の登場人物がこの原則の模範を示したとき
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主が与えてくださったこの原則が,わたしたちにどのように役立ち,わたしたちをどのように守ってくれると思うか
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あなたやあなたの知人がこの原則に従って行動したときの経験と,その結果もたらされた主からの祝福
この発表は,二人一組か少人数のグループで行ってもよいでしょう。あるいは,様々な原則を学んだ何人かの生徒に,クラスで話を発表してもらってもよいでしょう。各生徒の話の合間に,その生徒が発表した原則についてコメントや質問があれば,クラスで発表してもらうとよいでしょう。
十分な時間を取って生徒に準備してもらってから,2分間で話をまとめて発表してもらいましょう。
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今日学んだことを踏まえると,主が聖文を通して与えてくださっている原則を見つける努力が役に立つのはなぜでしょうか。
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今日学んだことを,家庭や個人での研究にどのように生かすことができるでしょうか。
聖文を自分の生活に結びつけることで,救い主をよりよく知るよう生徒を励まします。先ほどの質問は,セミナリーで学んでいることを家庭での学習と結び付けるよう生徒を促す例です。これを行うほかの方法を探してもよいかもしれません。また,家庭で学んでいることがセミナリーで学んでいることにどのようにつながるかを尋ねてもよいでしょう。(これをさらに訓練したい場合は,『教師養成スキル』にある「生徒が個人や家族の聖文学習で学んだ事柄とクラスでの経験を関連づけるのを助ける質問を考え,尋ねる」の項を参照してください)。