「サムエル上15章:神のすべての戒めを守るよう努力する」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』(2026年)
「サムエル上15章:神のすべての戒めを守るよう努力する」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
サムエル上8-10章;13章;15-16章:第72課
サムエル上15章
神のすべての戒めを守るよう努力する
神はわたしたちを導き,喜びをもたらすために戒めを与えられますが,わたしたちは神の戒めに対して,誘惑に駆られるときに,サウルと同じような反応をする可能性があります。神は預言者サムエルを通して,サウルとその軍勢に,アマレクびととの戦いについての具体的な指示を与えられました。サウルとその軍隊は,神の戒めの幾つかには従いましたが,言い訳を用いてほかの戒めには従いませんでした。この課は,神の戒めにはすべて従おうと努めることの大切さを生徒が理解するのに役立ちます。
生徒の準備:人々が神の戒めに背くことを選ぶ理由を,生徒に考えてもらいます。生徒には,リストを携帯電話のメモに記録するか,小さな紙に書いてもらうとよいでしょう。リストを授業に持ってくるよう生徒を招きます。
学習活動案
カフェテリア
授業の最初に,自分の好きなものを選ぶのが適切な状況とそうでない状況を比較するとよいでしょう。何種類かの食べ物,または食べ物の写真を見せるとよいでしょう。生徒に,用意されたすべての食べ物が食べられると想像してもらいます。
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あなたなら,どの食べ物を選びますか。あなたなら,どの食べ物を選びませんか。それはなぜですか。
ラッセル・M・ネルソン大管長のこの言葉を読み,神の戒めに従うためのわたしたちのアプローチは,食べ物の選び方とどのように異なるべきかを見つけてください。
「神のすべての戒めを守る信仰〔を持って〕ください。〔そして,戒めが神の子供たちを祝福し,喜びをもたらすものだと理解してください。〕〔あなたは〕守る戒めを選び,そのほかの戒めを無視して破る人々に出会うでしょう。わたしはこれを,好きな料理を選ぶカフェテリア式の従順と呼んでいます。えり好みするというこの習慣はうまくいきません。惨めな結果を招きます。神にお会いする用意をするために,神の戒めをすべて守るのです。戒めに従うには信仰が必要であり,神の戒めを守ることによってその信仰は強まるでしょう。」(「信仰をもって将来に臨む」『リアホナ』2011年5月号,34)
神のすべての戒めを真理の言葉としてとどめることについてのネルソン大管長の教えを,生徒に要約してもらいましょう。生徒自身の言葉を使って,神のすべての戒めを守ろうと努力すると喜びが得られる,あるいは神の戒めのどれを守るべきかを選んで守ると不幸になる,といった真理を生徒が見つけられるよう助けます。
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神から与えられた戒めの一部については,守らない選択をする人がいるのはなぜでしょうか。
次の質問について静かによく考えて,神の戒めに従うことに対するあなた自身の向き合い方を振り返ってください。
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守りたくない戒めや基準を耳にしたとき,あなたはどのように対応しますか。
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神のすべての戒めに従おうと努力することは,あなたにとってどれほど大切ですか。
今日研究しながら,神のすべての戒めに従う努力をすることの大切さを理解できるよう,御霊の助けを求めてください。
サウル王の選択
サムエル上15章に至るまでの出来事を生徒が理解できるように,次の段落を要約するか読むとよいでしょう。
主は,イスラエルの民に王を立てるようサムエルに伝えた後,サウルという若者に油を注いで王とするよう指示されました(サムエル上8-10章参照)。ペリシテ人の攻撃に脅かされたとき,サウルは主に背き,権能がないにもかかわらず犠牲をささげました(サムエル上13:8-9参照)。その後,サムエルはサウルに,不従順が招く結果を教えました(サムエル上13:10-14参照)。15章にも,サウルが主の指示に厳密に従わなかった同様のパターンが見られます。
サムエル上15:1-3,7-9を読んでください。ここで主はサウルとその軍に具体的な戒めをお与えになりました。読みながら,主の戒めのうち,サウルとその軍が従うと選んだものはどれか,従わないと選んだものはどれかを見つけてください。
アマレクびととその動物たちを滅ぼすよう,神がサウルとその軍勢に命じられた理由のすべては,わたしたちには分からないことを生徒に思い出してもらうとよいでしょう。しかし,わたしたちは神が完全で,御自分のすべての子供たちを愛しておられることを知っているので,神の戒めに対するサウルの対応から貴重な教訓を学ぶことができます。
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ネルソン大管長が教えた真理は,サウルとその軍勢にどのように役立つでしょうか。
態度と言い訳
次の学習活動は,神への不従順につながる態度や言い訳に生徒が気づくのに役立ちます。この活動は,グループ行っても,個人で行ってもかまいません。
アマレクびととの戦いの後,サムエルはサウルに,彼と彼の軍の不従順について話しました。
サムエル上15:13-24を読み,神の戒めに従わないというサウルの選択に影響を与えた態度や言い訳を見つけてください。
生徒に気づいたことをホワイトボードに書いてもらうとよいでしょう。生徒は,サウルについて以下のようなことを指摘するかもしれません:
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自分の従順について嘘をついた(13,20節)。
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自分の不従順を正当化しようとした(15,21節)。
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自分の行いを他人のせいにした(15,21節)。
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高慢になった(17節)。
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最も大切なことを優先させなかった(22節)。
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神に従うことよりも他人の意見を気にした(24節)。
サウルの態度と言い訳を,マタイ26:36-39にある救い主の態度や行動と比較するよう生徒を招くとよいでしょう。生徒に救い主の模範から従順について学んだことを発表してもらいます。
次に,生徒をグループに分けます。生徒に次のリストを作ってもらいます。
現代の人々が見過ごしたり無視したりする可能性のある戒めを幾つか書き出してください。
各グループに,作成したリストから戒めを一つ選んでもらいます。サムエル上15章で生徒が見つけた態度や言い訳を用いて,10代の若者が戒めに背く誘惑に駆られるシナリオを生徒に作ってもらいましょう。あるいは,ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「正直-本気です」(4:46)を見てもよいでしょう。タイムコード1:27でビデオを止め,若い女性の状況をシナリオに使うよう生徒を招きます。(生徒が以下の質問に答えた後,ビデオの結末を見せてもよいでしょう。)
生徒に,それぞれのシナリオを使って,以下の質問についてグループで話し合ってもらいます。
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このような状況にある人は,サウルのような態度や言い訳をどのように使おうとするでしょうか。
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この戒めに従うか従わないかの選択は,最終的にどのように喜びや不幸につながるでしょうか。
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このような状況に置かれた場合,福音に関連する教えのどれが,神に従うことを選ぶ助けとなるでしょうか。
神の愛
十二使徒定員会のD・トッド・クリストファーソン長老は,天の御父とイエス・キリストがなぜわたしたちに従うべき律法をお与えになるのか,理解できるよう助けています。
「御父と御子の愛は無料で与えられますが,そこには希望と期待も含まれています。……ネルソン大管長の言葉を引用します。『神の律法の根底にあるのは,ひとえにわたしたちへの無限の愛であり,最大限に成長してほしいという願いなのです。』
御二方は皆さんを愛しているので,皆さんを『ありのままの状態』にしておきたいとは思われません。皆さんを愛しているので,喜びと成功を得てほしいと思っておられます。皆さんを愛しているので,悔い改めてほしいと思っておられます。それが幸福への道だからです。しかし,これは皆さんが選ぶことです。御二方は皆さんの選択の自由を尊重しておられます。皆さんは御二方を愛し,仕え,御二方の戒めを守ることを選ばなければなりません。そうすれば,愛だけでなく,さらに豊かな祝福を注いでくださいます。」(「神の愛」『リアホナ』2021年11月号,18)
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神の戒めはあまり重要ではないと感じている人に,あなたはこの言葉からどのようなことを伝えますか。
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神の戒めを守ることは,あなたが「喜びと成功を得る」のにどのように役立ってきましたか。
神のすべての戒めに従うことを選ぶ
神の勧告を拒んだサウルの選択は,サウルに代わる別の王を見つけるよう神がサムエルに命じることにつながったことを生徒に伝えるとよいでしょう(サムエル上13:14;15:28参照)。
神の戒めに従うことの重要性に対する理解度を生徒が示せるように,以下の指示を表示してください。
次の活動から一つ選び,学習帳に記入してください:
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特定の戒めを破ることを正当化している末日聖徒の友達がいると想像してください。その友達はあなたにも同じことをするように圧力をかけてきます。この課で学んだことで,神の戒めに従うために覚えておきたいことを書き出してください。
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空欄を埋めてください:なので,わたしは神の戒めに従いたいと思います。今日感じたことや学んだことで覚えておきたいことは,です。
神のすべての戒めに従おうと努力することで得られる祝福について,あなたの証を分かち合うとよいでしょう。