「サムエル上8章:イスラエル,王を望む」旧約聖書 セミナリー教師用手引き』(2026年)
「サムエル上8章:イスラエル,王を望む」旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
サムエル上8-10章;13章;15-16章:第71課
サムエル上8章
イスラエル,王を望む
今日の多くの人々と同様に,古代イスラエルの民も,主に従うよりもほかの人たちに合わせたいという誘惑に苦しんでいました。約束の地で長年にわたって,主はサムエルのようなさばきつかさを通してイスラエルを導かれました。サムエルの晩年,イスラエルの民は,主に統治していただくのではなく,「ほかの国々のように」(サムエル上8:5)王を立てることを望みました。この課は,この世の影響ではなく,イエス・キリストに従うことを選ぶことの大切さを生徒が理解するのに役立ちます。
生徒の準備:生徒に,自分が経験していることで,主の基準や戒めに背くよう促す仲間からの圧力のリストを作ってもらいます。そうした圧力に屈することなく,イエス・キリストに従うことで,自分の生活にどのような違いが生まれるか,生徒に深く考えてもらいます。
学習活動案
意思決定
自分の決断に影響を及ぼすものについて生徒が考えられるように,ホワイトボードに次の言葉を書くとよいでしょう。生徒は文章を完成させ,その文章に関する質問に答える活動を行います。これは,クラス全体で行っても,少人数のグループで行ってもかまいません。
10代の若者の中には,「みんながやっているから」という理由でしたいと望む人がいます。
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もしそれが,そのことを行う理由だとしたら,10代の若者はどのような困難を経験する可能性があるでしょうか。
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何かを行うに際して,そうした理由は,天の御父やイエス・キリストとの関係にどのような影響を及ぼすでしょうか。
仲間からの圧力が自分の生活にどのような影響を与えているかを生徒に考えてもらう機会を設けます。これを行う一つの方法は,生徒に次の指示を与え,目盛りを表示することです。
自分の人生で下す決断に影響を与えるものについて考えてください。学習帳に次の目盛りを描いてください。自分はどの位置にいるかを,目盛り上に小さな棒人間の絵を描いて表してください。
生活の中での様々な決断に影響を与えそうなものを生徒が理解できるように,自分が下そうとしている決断の例を,生徒とあなたで挙げていくとよいでしょう。例えば,服装や,娯楽やメディアの選択,時間の使い方などが挙げられます。これらの例を一つずつ紹介し,それぞれについて,生徒に新たな人の絵を目盛り上に描いてもらうとよいでしょう。
サムエル上8章を研究しながら自分自身の決断について深く考えるときに,聖霊の影響を求めるように生徒を招きます。
「ほかの国々のよう」な王
約束の地で長年にわたって,主はサムエルのようなさばきつかさを通してイスラエルを導かれました。サムエルが成長すると,イスラエルの長老たちがサムエルのもとに頼み事をしに来ました。
サムエル上8:4-7を読み,イスラエルの子らだったら,この課の冒頭の文章をどのように完成させたかを見つけてください。
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イスラエルの子らは何を望みましたか。
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彼らが王を望んだ理由でサムエルが不快に感じたのはなぜだと思いますか。
主がサムエルに,彼の民の貧しい選択に耳を傾けるように言われたことは,意外に思えるかもしれません(7節参照)。天の御父は選択の自由を尊重しておられ,わたしたちに義を選ぶよう強制されることはありません。しかし,主はイスラエルの民を愛しておられるので,彼らが最終的な決断を下す前に,サムエルを通じて彼らの選択が招く結果について警告されました(サムエル上8:9参照)。
聖文が福音の真理をどのように説明しているかを生徒が理解するのを助ける一つの方法は,ホワイトボードに真理を書くことです。その後,生徒に聖句を調べてもらい,その真理の証拠を見つけてもらいます。
以下の真理をホワイトボードに表示するとよいでしょう。生徒に,二人一組で付随する節を読み,数節ごとに間を取って,見つけたことを話し合ってもらうとよいでしょう。
主の愛にあふれた勧告ではなく,この世に従うことを選ぶと,苦しみと後悔につながるでしょう。
サムエル上8:10-18を研究しながら,この真理を教えるのに役立つ語句を見つけてください。
生徒が以下の質問に答える際には,生徒の個人的な知り合いの名前や具体的な詳細を生徒が明かさないように注意してください。例は,生徒本人の人生やほかの人の人生,聖典や教会歴史に記されている話から引用してかまいません。
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この世に従うことを選んだために,苦しみや後悔につながった例として,どのようなものがありますか。
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天の御父とイエス・キリストに従うことを選んだことで,喜びがもたらされ,御二方との関係が強まるどのような例を見たことがありますか。
世の影響ではなく,天の御父とイエス・キリストに従うことの大切さを生徒が理解できるように,ChurchofJesusChrist.orgにあるランドール・K・ベネット長老の2011年10月の総大会の説教「永遠の命を選ぶ」のタイムコード0:00-2:08を見せるとよいでしょう。ベネット長老は,警告を無視したために招いた結果について伝えています。
その後,同じビデオのタイムコード5:08-6:43を見せるとよいでしょう。ベネット長老は,自身の経験から,その経験が,周囲に合わせたくなるこの世の流れにどのように当てはめられるかと,どうすればそのような誘惑を避けられるかについて教えています。
この世の圧力ではなく主を選ぶ
以下の活動は,あることを行ったり,信じたりさせられるプレッシャーを感じる誘惑からその人を守るために,主が与えてくださっている勧告を生徒が見つけるのに役立ちます。生徒を少人数のグループに分けて,ステップ1と2を行ってもらうとよいでしょう。その後,各自でステップ3を行ってもらいます。
以下の指示を表示してください。
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あなたの周りの10代の教会員が,何かを行わなければならない,あるいは信じなければならないというプレッシャーを感じそうなことを選んでください。
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聖文や聖文研究の補助資料,『青少年の強さのために—選択の指針』,または福音ライブラリーアプリを使って,選択したプレッシャーに関する以下の質問に答えてください。
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これについて,主はわたしたちにどのような勧告を与えておられるでしょうか。
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世の影響ではなく主を選ぶ人々に,主はどのような祝福を約束しておられますか。
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あなたが,天の御父とイエス・キリストについて信じていることについて考えてください。この知識が,この世の圧力ではなく御二方に従うのにどのように役立つかを,2,3文で書いてください。
十分な時間を取った後,この研究から学んだことを生徒がほかの人と話し合う機会を設けます。
理解を示す
このセクションは,生徒が今日学んだことに対する自分の理解度を示す機会を提供することを目的としています。
サムエル上8:19-22を読み,王を擁したいという望みに対する主の警告に,イスラエルの民がどのように反応したかを見つけてください。
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今日学んだことを踏まえて,イスラエルの民が最終的な選択をする前に,あなたなら何を伝えたいと思いますか。
主はイスラエルの民の選択の自由を尊重し,サウルをイスラエルの王として召すようサムエルに指示されたことを生徒に伝えておくと,今後の授業で役に立つでしょう(サムエル上9-10章参照)。