2025
ささやかな、やさしい言葉
2025年7月号


簡単な読み物

ささやかな、やさしい言葉

アメリカ合衆国でほんとうにあったお話です。

初等協会で、座って、指導者の話に耳を傾ける子供たち

ケイシーは初等協会の席に着き、にっこりしました。今日は聖餐会での子供の発表の日でした。自分にわり当てられた言葉を言うのはこわかったけれど、何とかできました!

初等協会会長のデンチ姉妹が前に立ちました。「今日の聖餐会で、とてもよくできましたね!」と言いました。「みんな、自分の言葉を覚えようと一生懸命に努力したものね。」

話している二人の少年と悲しそうな少女

「ケイシー以外はね」と年上の男の子の一人が言いました。「ケイシーが何て言ってたのか、だれにもわからなかったよ。」

デンチ姉妹は男の子にしかめっ面をしてから、ふり返ってケイシーにほほえみかけました。「ケイシー、とてもよかったわよ。」

ケイシーはなみだをぐっとこらえました。ケイシーは自分の言葉を覚えるために、最善をつく作ってしました。でも所々、上手に言葉を言えない部分がありました。

家族と家に帰る車の中で泣いている女の子

家に帰る途中、ケイシーはなみだをこらえきれなくなりました。

「どうしたの?」お母さんが聞きました。

「男の子にからかわれたの。わたしがちゃんと言えなかったって。」なみだがさらにこぼれ落ちます。

車の中で話をする母親と少女

「あなたはよくやったわ。パパもわたしもあなたをほこりに思ってるわ」とママは言いました。「ほかにもあなたのことをほこりに思っている方がいらっしゃるわ。どなたか分かる?」

ケイシーは首を横にふりました。

「天のお父様よ」とママが言いました。「天のお父様は、あなたが最善をつくしたことをごぞんじよ。」

ケイシーは気分が晴れました。そして、自分の言葉で、ほかの人たちにも幸せを感じてもらいたいと思いました。

学校で、ケイシーは先生に、教えるのが上手だと伝えました。

家では、パパがたなを修理していました。ケイシーはパパに、家を美しく整えるのが上手だと伝えました。

外では、ケイシーと弟が一緒にボール遊びをしています。ケイシーは弟に、ボールを投げるのが上手だと伝えました。

どのように親切な言葉を人にかけたかを思い出す少女

「上手だね」とみんなに伝えると、ケイシーは良い気持ちがしました。ほかの人がほほえむのを見て、自分のささやかな言葉が大きなえいきょうをあたえることが分かりました。

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イラスト/グレッグ・パプロッキ