「ハバクク書:真剣な疑問に対する答えを待つ」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』(2026年)
「ハバクク書:真剣な疑問に対する答えを待つ」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
ミカ書;ナホム書;ハバクク書;ゼパニヤ書:第153課
ハバクク書
真剣な疑問に対する答えを待つ
預言者ハバククは,自分の周りの悪事について疑問を抱いていたとき,主からの答えを求め,待ちました。ハバククのように,わたしたちは疑問に思っていることについて主に頼ることができます。この課は,答えが得られないような疑問があるときに,イエス・キリストへの信仰を保つ方法を生徒が理解するのに役立ちます。
生徒の準備:答えが見つからないような難しい疑問に悩んだことがあるかどうか,友達や家族に尋ねるよう生徒を招きます。もし悩んだことがあれば,その人は答えを待っている間,主に忠実であり続けるために何をしたかを生徒に尋ねてもらうとよいでしょう。
学習活動案
疑問があるのは自然なこと
片手にクエスチョンマークのラベルを貼ったびんを持ち,もう片方の手にキリストの絵のラベルが貼られた別のびんを持って掲げます。片方のびんはわたしたちの持つ疑問や心配事を表し,もう片方のびんは主と主の福音に対するわたしたちの信仰を表していることを説明します。
ウークトドルフ管長の言葉を読む前に,生徒に次の質問について考えてもらいます。
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難しい疑問に向き合いながら,同時にイエス・キリストとその回復された教会への信仰を持つことは可能なのでしょうか。
当時大管長会の一員であったディーター・F・ウークトドルフ管長は,次のように教えています。
「求めることは証の始まりです。福音についてまじめな疑問を抱いているために恥ずかしいと思ったり,自分はふさわしくないと感じたりする人がいるかもしれませんが,その必要はありません。尋ねることは弱さの現れではなく,成長の前触れなのです。
神はわたしたちに,疑問の答えを求めるよう命じられており,わたしたちがただ『キリストを信じながら,誠心誠意』(モロナイ10:4)尋ねることだけを求めておられます。そうするとき,すべてのことの真理が『聖霊の力によって』明らかにされます(モロナイ10:5)。
恐れずに尋ねてください。好奇心を持ってください。皆さんが受けてきた信仰と光に常にしっかりとつかまってください。」(「水に映る影」〔教会教育システムファイヤサイド説教,2009年11月1日〕broadcasts.ChurchofJesusChrist.org)
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青少年はなぜ,ウークトドルフ管長の教えを理解する必要があるのでしょうか。
難しい疑問
バビロニアがエルサレムを包囲する前に,主はハバククをユダ王国の預言者として召されました。他の預言者たちと同様に,ハバククは疑問を持ち,主に答えを求めました(エレミヤ12:1;教義と聖約121:1-6)。
ハバクク1:2-4を読み,ハバククが悩んでいた疑問を見つけてください。学習帳に,今の人は同じような疑問や懸念をどのように抱えているか書いてください。
生徒に,書いたことを発表してもらいます。生徒からは,次のような意見が出るかもしれません。
生徒に小さな紙を配って,次の質問に対する答えを書いてもらいます。
ハバククのように,わたしたちも疑問を持つことがあるでしょう。あなたが抱えていて,まだ答えの得られていないと感じる難しい疑問を書いてください。
生徒に,自分の書いたものを,クエスチョンマークの付いたびんに入れてもらうとよいでしょう。
疑問を書いた紙の入ったびんを掲げ,イエス・キリストへの信仰を表すびんを置きます。疑問があるとき,わたしたちは答えが見つからないためにイエス・キリストへの信仰を脇に追いやりがちになることを説明します。
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疑問があるときに信仰や主との関係を脇に置くことには,どのような危険があるのでしょうか。
両方のびんを手に持ち,疑問があるからといってイエス・キリストへの信仰を脇に追いやる必要はないことを説明します。答えを探しているとき,わたしたちは主を信頼して前進することができます。
ハバクク書を研究するとき,答えを待つ間,主への信仰をもって前進する助けとなる聖霊からの印象に注意を払ってください。
神に頼る
このあとのレッスンを通して,時折,生徒に信仰のびんに物を追加してもらうとよいでしょう。これを行う場合は,生徒に小さな紙を数枚配り,主を信頼する理由や方法について,ハバクク書やクラスメートから学んだことを書いてもらうとよいでしょう。
身の回りの邪悪さに関するハバククの質問に答えて,主は「カルデヤびと(バビロニア人)を興」してイスラエルの子らを罰すると言われました(ハバクク1:6参照)。ハバククは,なぜ邪悪なバビロニア人がご自分の民を征服するのを主はお許しになるのか不思議に思いました(ハバクク1:12-17参照)。
ハバクク2:1-4を読み,ハバククが自分の疑問に悩んでいたとき,何をすることを選んだかと,主がどのように答えられたかを見つけてください。
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どのようなことが見つかりましたか。
「『〔神〕がなんと語られるかを見〔る〕』とは,どのようなことだと思いますか(ハバクク2:1参照)」とか,「『信仰によって生きる』とはどのようなことでしょうか(ハバクク2:4参照)」といった質問をするとよいでしょう。
生徒に,学んでいることを信仰のびんに加えるように勧めるとよいでしょう。
主はハバククに,バビロニア人はやがてその悪事のために罰せられると言われたことを説明します(ハバクク2:5-20参照)。
ハバクク3:17-19を読み,ハバククがどのように主への信仰によって生きることを選んだかを見つけてください。
生徒がハバクク3:17-18を理解するのに助けが必要な場合は,17節でハバククは,幾つかの望ましくない結果(植物が実を結ばない,畑が作物をもたらさない,など)について述べていることを説明するとよいでしょう。18節でハバククは,結果がどうであれ,自分は「主によって楽し〔む〕」と言っています。
また,ハバクク3:19にある「雌じかの足」とは,悪路を登るためのシカの足を指していることを説明してもよいでしょう。このたとえは,比喩的な意味での山に登る能力を主がわたしたちに与えてくださることを示しています。
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ハバククの態度と行動は,神に対する彼の信仰をどのように示しているでしょうか。
ハバククの例から,真剣な疑問に対する答えを待つ間も,主に忠実であり続けることを選ぶことができることを生徒が理解できるように助けます。
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天の御父とイエス・キリストについてあなたが知っているどのようなことが,答えを待つ間も,御二方を信頼するために役立ちますか。
生徒に知っていることを発表してもらうとき,「天の御父とイエス・キリストについてのそのことを,どのようにして知ったのですか」などと追加で質問をしてもよいでしょう。
生徒に,ハバククやクラスメートから学んだことを,信仰のびんに入れてもらうとよいでしょう。
前進する方法
疑問があっても,神への信仰をもって前進する方法について,生徒が考えられるよう助けます。
また,1ニーファイ10:17-22;11:1またはモーサヤ24:9-17を読むか,「トピックと質問」(福音ライブラリー)の「質問に対する答えを探し求める」のセクションの一つを調べるかするとよいでしょう。
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答えを待っている間にも神に忠実であり続けようとする若い世代の人にとって,どのようなことが助けになるでしょうか。
生徒に,自分や知人が答えを待っている間,神を心から信頼することを選んだときの経験を話してもらうとよいでしょう。また,あなた自身が天の御父とイエス・キリストを信頼している理由について,あなた自身の経験を話したり,証したりしてもよいでしょう。
今日学んだことで,答えを待つときに主を信頼する助けとなることを書き留めておくよう生徒を励まします。生徒に,これらのアイデアを信仰のびんに加えてもらうとよいでしょう。
時間が許せば,信仰のびんから紙を幾つか読むとよいでしょう。読みながら,ほかに考えたことや思ったことがあれば,発表してもらうとよいでしょう。
今後のレッスンで参照できるように,そのびんは保管しておくとよいでしょう。例えば,生徒が信仰のびんに加えたものを使って,マスター教義の実践練習を充実させることもできます。