「モーセ8章:邪悪な世にあって救い主に従う」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
「モーセ8章:邪悪な世にあって救い主に従う」『旧約聖書 セミナリー教師用手引き』
創世6-11章;モーセ8章:第19課
モーセ8章
邪悪な世にあって救い主に従う
主はノアを,人々が「いつも悪いことばかりを考えている」(モーセ8:22)と表現された時代に,預言者として召されました。それほどの邪悪の中でも,ノアとその息子たちはイエス・キリストに従うことを選びました。この課は,邪悪な世の中で生活していても,生徒がさらに救い主に従えるように助けます。
生徒の準備:生徒に,今日の世の中でイエス・キリストに従おうとするときに直面する課題や困難について考えてもらいます。この世に打ち勝ち,イエス・キリストに従うのに役立った事柄を発表する準備をしてクラスに来るように,彼らに伝えましょう。
学習活動案
世にいて,世のものにならない
クラスのはじめに,バケツに入った水と乾いた状態の小さな品物を生徒に見せます。
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その品物を水の入ったバケツに入れても,乾いたままにしておけるでしょうか。どのようにすればいいですか。
機会を設けて,生徒に自分の考えを発表してもらった後,その品物をビニール袋や封のできる容器に入れ,それを水の入ったバケツの中に入れます。
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この実物を使った活動は,邪悪な世の中で義にかなった状態でいようとするわたしたちの努力とどのように関連しているでしょうか。
生徒が邪悪な世界で義にかなった生活をする現状の能力を評価できるように,次の言葉を紹介するとよいでしょう。生徒に,それぞれの言葉が自分にどれくらい当てはまるかを深く考えてもらいます。
この世的な誘いに抵抗し,イエス・キリストに従うのは難しい。
わたしは,邪悪な世の中で信仰強くあり続けるために,どこに助けを求めればよいかを知っている。
毎日,イエス・キリストについてさらに深く学び,イエス・キリストに従おうと努めている。
聖霊はわたしたちがなすべきことを示してくださることを生徒に思い出してもらいましょう(2ニーファイ32:5参照)。ますます邪悪になる世の中で,義にかなった状態を保つにはどうすればよいかを知るために,霊感を求めるよう生徒に招きます。
邪悪な世界
主がエノクとその町の人々を天に取り上げられたとき(モーセ7:69参照),エノクの義にかなった息子メトセラは地上にとどまりました(モーセ8:2参照)。地上に残ったほとんどの人が悪事を選ぶ中,メトセラの孫ノアとノアの3人の息子は「神とともに歩」(モーセ8:27)みました。
ホワイトボードに次の指示と表を掲示します。生徒に,この表を学習帳に写してもらいます。生徒は,少人数のグループでこの表を完成させても構いません。
モーセ8:12-22,28-29を読み,ノアの時代の人々の霊的な状態を見つけてください。
その後,ノアの時代の人々の霊的な状態と,今の時代に見られる状態の類似点を見つけてください。
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ノアの時代の多くの人の霊的状態 |
ノアの時代とわたしたちの時代の類似点 |
グループで見つけたことを,ほかのグループと話し合ってもらいます。クラスメートが話してくれたことを,自分の表に書き加えるよう生徒に招きます。
生徒に助けが必要であれば,次のような類似点を指摘するとよいでしょう。
1.ノアの孫娘のように,今日の人の中にも,永遠の聖約による結婚を通して神が与えてくださる祝福を失っている人がいます(12-15節参照)。
2.今も,預言者と戦い,預言者の勧告を拒む人がいます(18-20節参照)。
モーセ8:16-17を復習し,主がノアに,人々が悔い改めなければどのようなことが起こると言われたかを見つけてください。
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主は民に悔い改める時間をどれくらい与えられましたか。
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このことは,神の性質について何を教えているでしょうか。
邪悪な世にあって救い主に従う
生徒が邪悪な世の中でも救い主に従うことができるという希望を抱けるように,生徒の一人に次の言葉を読んでもらうとよいでしょう。
ラッセル・M・ネルソン大管長は,この堕落した世に打ち勝つことが,いかにして可能かについて次のように述べています。
「イエス・キリストがこの堕落した世に打ち勝ち,一人一人を贖ってくださったので,皆さんもこの罪に満ちた,利己的な,人を疲弊させることの多いこの世に打ち勝つことができるということです。」(「世に打ち勝ちなさい。そうすれば,休みが与えられるであろう」『リアホナ』2022年11月号,96)
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周りの邪悪さに圧倒されている人を助けるために,ネルソン大管長の言葉のどの部分を用いることができるでしょうか。
真理について,次の未完成の文をホワイトボードに書くとよいでしょう。生徒に,この文の空欄を埋める様々な方法について考えてもらいます。
わたしは______によって,邪悪な世の中で救い主に従うことを選べます。
生徒が邪悪な世の中で救い主に従う方法を見つけられるように,以下の指示と付属の配付資料のコピーを配ります。生徒はグループで作業しても構いません。リソースを一緒に研究するか,グループのメンバーがそれぞれ別の聖句と文を選んで研究し,そののちに一緒に話し合うとよいでしょう。
次のリソースから選び,周囲の邪悪や誘惑に負けず,イエス・キリストに従うためにできることを学習帳に書き出してください。
グループで研究し,リストを作成するのに十分な時間を取った後,各グループに見つけたことを一つホワイトボードに書いてもらって,真理の言葉を完成してもらいましょう。例えば,モーセ8:13,23-24から,生徒は主と主の預言者に耳を傾けること,イエス・キリストを信じて悔い改めること,神と聖約を交わすことということを見つけるかもしれません。
何人かの生徒に,書いたことが自分にとって重要である理由を発表してもらってもよいでしょう。
ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「光を分かち合う」(2:56)を見せてもよいでしょう。このビデオでは,ある若い女性が周りの人の選択に関係なく救い主に従います。
一度立ち止まって,生徒独自の背景を振り返ることで,キリストのような識別,愛,共感の精神をあなたと生徒との交流に取り入れることができます。例えば,生徒は,自分の人生経験に基づいて,以下の質問に対してあなたと違う答えをすることがあるかもしれません。彼らの視点を理解し,愛と共感をもって対応するように努め,彼らの救い主に従おうとする努力を褒めるようにしてください。(生徒それぞれの状況に対する理解を深める訓練をさらに実践するには,教師養成スキルにある「学習者を知るように努め,彼らの境遇や長所,彼らに必要なことを理解する」を参照してください)。
周囲の邪悪を克服するために自分が行ってきたことについて深く考えてください。これらは,あなたが日ごろ行っている小さなことやシンプルなこと,子供と青少年のプログラムで取り組んだ目標,そのほかの経験といったものがあることでしょう。
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救い主により忠実に従い,周囲の邪悪に打ち勝てるようにするために,あなたは何をしてきましたか。
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そうした取り組みの中で,直面した障害はありましたか。もしあれば,それらの障害を克服するために,あなたは何をしましたか,あるいは何ができたでしょうか。ほかの人に対してどのような助言がありますか。
イエス・キリストに従うわたしの計画
イエス・キリストに従う方法を,生徒が考えつくよう手助けします。これを行うには,生徒に次の質問に答えてもらうとよいでしょう。答えをよく目につく場所に書くか,信頼できる友達や家族,教会指導者に自分の計画を話すよう生徒を励ましてもよいでしょう。こうした提案は,学んだことややりたいことを生徒に思い出させるのに役立ちます。
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今日,何をするよう霊感を受けましたか。
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こうした印象に従うことで,救い主に従い,世に打ち勝つあなたの能力はどのように高められるでしょうか。
今日学んだこと,感じたことについて,また救い主に従うことがどのように世に打ち勝つ助けとなるかについて,生徒に証してもらって授業を締めくくるとよいでしょう。あるいは,教師が自分の証を分かち合ってもかまいません。