2025
クリスマスオーナメントの思い出
『リアホナ』2025年12月号


クリスマスオーナメントの思い出

2018年の冬、わたしたち夫婦はBYUプロボ校の家族寮に住んでいました。寮の敷地内を鹿が歩いているような自然豊かな場所です。アメリカで過ごす初めてのクリスマスの季節、学生ワードのほとんどの人が帰省し、寮のアパートは少し寂しくなりました。異国の地で学生生活を送る夫は、夕飯を食べたらすぐさま大学に戻り、勉強に没頭して夜遅く帰宅するような日々でした。英語が堪能でなかったわたしは友達が少なく、来たばかりの頃は部屋にこもることも多かったのです。

12月、雪で真っ白になった日曜日の夕方でした。ノックの音にドアを開けると、玄関前に小さなクリスマスツリーとメモが置いてあります。周りを見渡しても誰もいません。メモには、これから2週間にわたってオーナメントとプレゼントが贈られること、わたしたちを気にかけていることが書かれていました。夫が卒業を控えていたこともあり、わたしたちのアパートには最低限の家具しかありません。殺風景な部屋に贈られたクリスマスツリーを置くと、心が明るくなりました。

それから数日ごとに、オーナメントと聖句が書かれたメモ、ギフトカード、ココア、手作りのお菓子といったプレゼントがドアの前に置かれるようになりました。「誰がしてくれたんだろう?」分からないのでお返しはできません。わたしには、「次の人にやってあげてね」というメッセージに思えました。どんどん増えていくオーナメントをツリーに飾るたび、わたしたちの心は温かくなりました。

今でも毎年、そのツリーとオーナメントを飾るたびに、クリスマスの精神を思い出します。人々に愛を示したいと思い、あのときの自分たちのように寂しい思いをしている人がいないか考えます。どこにいても、主が御自分の僕を通してわたしたちに愛を示してくださることに感謝しています◆

  1. Brigham Young University:ブリガム・ヤング大学。教会が経営する米国最大規模の私立大学