『青少年の強さのために』
専門家でなくても大丈夫
『For the Strength of Youth—青少年の強さのために』2026年3月号


専門家でなくても大丈夫

「才能」があってもなくても、だれもが霊感を受けられます。

才能を発揮する若者たち

イラスト/Getty Images

多くの人は、すばらしい芸術作品やエンターテイメントに出会い、「自分にもできたらいいけれど、自分には才能がない」と思った経験があるでしょう。

あなたの好きな作品の多くは、確かに天賦の才能を持った人たちの作品です。しかし、霊感を受けたアイデアを思いついたのがごく普通の人である場合も多いことに驚くでしょう。

教会が最近発表した新しい賛美歌の一つ、“Let Easter Anthems Ring(「イースターの歌を響かせよう」)”は、ラリー・A・ヒラーという末日聖徒によって書かれました。ヒラー兄弟はプロのライター兼編集者(現在は引退)でしたが、作曲家ではありませんでした。歌も音楽もそれほど得意ではありませんでした。

ただ音楽が大好きで、霊感によりアイデアを思いつく人でした。

何年も前にワード聖歌隊指揮者として奉仕していたとき、ヒラー兄弟は発見した古い曲の新しい歌詞を書いてみようと思いました。その経験が楽しかったので、教会で働いている友人に、ほかに新しい歌詞が必要な歌を知らないかと尋ねました。すると友人は、1800年代に作曲された賛美歌を紹介してくれました。

ヒラー兄弟はこう言っています。「その音楽をじっくり聞いていると、すぐに言葉が頭に浮かびました。『聖徒たちよ、立ち上がり、喜べ。』それから、大まかな文章と、どのような曲にするべきかを感じ取りました。救い主についての喜びの歌です。」

この賛美歌は、2012年に Ensign(『エンサイン』)に掲載されました。イエス・キリストの贖罪についての、4番の歌詞で構成された賛美歌でした。「『愛する人にまた会える。復活は存在する』ということに強い焦点が当てられていました」とヒラー兄弟は言います。教会が新しい賛美歌を募集したとき、ヒラー兄弟は、特に復活祭をテーマにした歌詞に改めて注力するように言われました。

冒頭の一節「聖徒たちよ、立ち上がり、喜べ」はそのままにしましたが、歌詞の多くを変更し、「イースターの歌を響かせよう」という、3番までの賛美歌を作り上げました。あなたもこの復活祭の季節に、聖餐会でこの賛美歌を歌うことがあるかもしれません。

この歌詞を書いたとき、ヒラー兄弟は霊感を受けたでしょうか。

ヒラー兄弟は、このように言っています。 「おこがましいのですが、答えは『はい』です。何度も、言葉が次々と頭に浮かんでくる経験をしました。達成感と静かな喜びを感じました。そして、当時特に心を動かされた部分を読み返すと、その喜びがよみがえることがよくあります。それだけでも、あの証の気持ちがよみがえります。まるでその時の出来事を追体験しているような感覚です。」

この賛美歌はきっと人々に愛されることでしょう。しかし、この経験から最も祝福を受けたのは……どうやらそれを作った本人だったようです!自分の才能や霊感されたアイデアを用いることで、ほかの人に祝福がもたらされるだけでなく、自分自身も祝福を受けるのです。