Message for Japan ─日本へのメッセージ
イエスを信じる理由と聖霊を認識する方法
中央日曜学校会長 マーク・L・ペイス兄弟
中央若い男性会長会第一顧問 ブラッドリー・R・ウィルコックス兄弟
2024年3月9日(土),東京神殿別館にて「全国YSAディボーショナル」が開かれた。また翌3月10日(日),同じ会場で「青少年と親のための全国ディボーショナル」が行われた。ゲストは中央日曜学校会長のマーク・L・ペイス兄弟姉妹,中央若い男性会長会第一顧問のブラッドリー・R・ウィルコックス兄弟姉妹である。アジア北地域会長会の和田会長夫妻,第一顧問のマキューン長老夫妻,第二顧問のエスプリン長老夫妻が彼らを迎え,オンライン配信を含めてメッセージが全国に届けられた。
全国YSAディボーショナル
ウィルコックス姉妹:神の御心
「日本に戻ってこられてほんとうに幸せです。」喜びを噛みしめつつ語るウィルコックス姉妹は,父親が軍で働いていたために,高校時代を含め,3年半ほど日本で生活した経験がある。日本の風土の美しさや人々の礼儀正しさ,温かみをこよなく愛してきた。そんな彼女は,双子のきょうだいが名古屋伝道部に召されたこともあり,自分も日本に行けるようにと「心から祈っていた」ものの,割り当てられた任地はグアテマラ。期待とは異なる召しだったが,23年の時を経て神の御心が明らかにされる。グアテマラと同じくスペイン語を公用語とするチリで,夫が伝道部会長を務めることになったのだ。
「神はわたしよりも多くを御存じであると悟りました。」神は現在だけでなく永遠の観点をもって,最善のことを行ってくださるという証を得た。「わたしたちを心にかけ,愛し……導いてくださる神がおられることを,心から感謝しています。」
ウィルコックス兄弟:イエスのおかげで
「どうしてイエス・キリストが必要なんですか?」少し前,あるヤングアダルトにこう尋ねられたというウィルコックス兄弟。イエスのおかげで,死後も生き,罪を悔い改め,困難や試練にあって慰めと平安を得,より良い者となることができる,そう答えると,この若者は不服そうに続けた。「全部,イエスがいなくてもできることだと思うんですけど。」同じような信条を説く宗教は幾らでもあるというのだ。
若者に対し,ウィルコックス兄弟は自身の経験から分かち合う。若いころ,子供たちに映画や外食をねだられても,決まって「お金がない」と返していたが,とうとう幼い娘がこう口にした。「パパ,銀行に行って,もっと引き出してくればいいじゃない。」銀行からお金を引き出す人─死後の世界に希望を抱き,自らの過ちを悔やんで改善し,平安を得ようとする人々は世界中におり,彼らは確かに変化を遂げることができる。「ところが人々は,そのようなことができるのはすべて,イエスが銀行にお金を入れてくださるからだということを理解していません。」
「メシヤの功徳と憐れみと恵みによらなければ,だれも神の御前に住める者がいない」とある。「功徳」とは,主の贖罪によってもたらされる恩恵,「憐れみ」とは,悔い改め,再び挑戦する機会を主が何度でも与えてくださること,「恵み」とは,主が聖約によって力を授けてくださることを意味する。わたしたちへの愛ゆえに,銀行にお金を入れてくださる「主は,わたしたちをすばらしい者にしようとなさっているのです。」
イエスを信じる理由
「君はなぜイエスを信じているの?」ウィルコックス兄弟はある青少年に,こう問いかけたことがある。「皆が信じているから」,「聖書に書いてあるから」,「暦がイエスを中心に回っているから」と答えていく少年だったが,それ以上は理由を挙げられなかった。少年の回答に誤りはないが,末日聖徒にはイエスを信じるもっと確かな理由,土台がある。
「ジョセフ・スミスがイエスを目にした」事実,イエスについて特別な証を伝えてくれる「モルモン書」,聖書の預言者たちに加え,今なおわたしたちを導く「生ける預言者と使徒」,内なる霊に語りかけられる「聖霊」によって,真に証を得ているのだ。「頭がおかしいと言われても……気にかけません。わたしたちの霊が,知っているからです。」ウィルコックス兄弟は声を震わせながら,渾身の証を述べる。「皆さんを愛しています。……わたしたちは,イエス・キリストが必要である理由を知っているのです。」
ペイス姉妹:導きを受ける
「皆さんの光を目にすることができ,うれしい気持ちです。」にこやかな笑顔で語りかけるペイス姉妹。「わたしの母なる心は,皆さん一人一人を抱き締め,愛していると伝えたい思いです。」御父と御子も同じ思いを抱いておられると断言し,聖句を分かち合う。
「わたしの御霊はあなたの思いを照らし,あなたの霊に喜びを満たすであろう。」
忙しい日々を送るYSAに向けて,ペイス姉妹は懇願する。「どうか,大切な決断を独りで下さないでください。主は〔学業や仕事,結婚相手に関しても,〕進むべき方向について思いを照らしてくださいます。」祈り,聖文を読み,聖餐を受けるという「小さな,簡単なこと」を続けるなら,この祝福が実現することを約束した。
ペイス会長:イエスを覚えるなら
バプテスマを受けた会員には聖霊の賜物が与えられるが,わたしたちは実際,「どのようにして聖霊を受ける」のかと聴衆に問うペイス会長。「聖霊の賜物は,選択の自由を妨げることなく,神がわたしたちに指示をもたらされる方法です。……聖霊を受けるようにという招きは非常に重要なものであり,イエスはわたしたちが毎週そのことを思い起こせるようにしてくださいました。」
聖餐のパンの祈りには,「進んで御子の御名を受け,いつも御子を覚え,……戒めを守る」なら,「いつも御子の御霊を受けられる」とある。水の祝福では,3つの要素すべては繰り返されず,「いつも御子を覚えている」なら,「御子の御霊を受けられる」と簡潔に約束されている。「どのようにして聖霊を受けるのか」─その答えは,「いつもイエスを覚える」ことに集約されるのだ。
では,わたしたちはどのように「イエスを覚える」のだろうか。「今日,主を思い起こしたいと思いますか?皆さんがそう願うなら,主の御霊を伴侶とするふさわしさを得られるでしょう。」ペイス会長は,聖文から主の言葉を読み,主の名によって祈り,主の神殿に足を運び,主の名によって証を述べることができると,イエスを覚える方法を挙げていく。
「聖餐にあずかり,主を思い起こすなら,主もわたしたちのことを心に留めてくださいます。……主を覚えるなら,聖霊は皆さんの人生を導いてくださるのです。」
青少年と親のための全国ディボーショナル
ウィルコックス兄弟:ルールを守るのは
「皆さんのルールを知っている友人がいるという方は,どれくらいいらっしゃいますか?」と問いかけるウィルコックス兄弟。末日聖徒がコーヒーや酒を飲まないと知っている人は大勢いるだろう。わたしたちはあまりにも長い間,「ルール」のために知られてきた。
神とイエスがジョセフのもとを訪れたのは,さらなる「ルール」を与えるためではなく,救いの計画─戒めを守る「理由」を回復するためであったと指摘するウィルコックス兄弟は,今こそ,わたしたちが主に対する愛によって,ルールを守る「理由」によって知られるときだと訴える。
真の自由
20年ほど前に,ニュージーランドを訪れたときのこと。10代の息子の一人が,「バンジージャンプはニュージーランド発祥らしいよ!」と興奮気味に話しかけてきた。何度諭すも,バンジージャンプを本場で体験したいと訴え続ける息子に根負けしたウィルコックス兄弟は,やむなく許可を与え,付き添うことに。
担当者が息子の体に安全ベルトをくくりつけていく。あまりにもキツく縛られるので,息子は「息ができない」と涙目で訴えたが,安全を願う親からすれば,「もっとキツくてもいい」と思うくらいだった。そんな心配をよそに,息子はスーパーマンのごとく飛び立ち,無事生還した。
「キツすぎる,自由になりたい,と言って紐を外す人は,どれほど愚かでしょうか。……ベルトを外せば,『落ちること』に関しては自由です。しかし,安全ベルトをしっかりと装着するなら,皆さんは自由に飛ぶことができるのです。」
より高く,より神聖な方法
『青少年の強さのために─選択の指針』が紹介されたのは,2022年10月総大会。ある父親は大会後,息子から「タトゥーを入れたい」と告げられた。新たな冊子ではタトゥーを禁ずる具体的な文言がなくなったと,若者たちがSNSで盛り上がっているのだという。
賢明な父親は,一緒に預言者の言葉を読むことを提案した。「〔本冊子〕の目的は,皆さんが直面するあらゆる選択について,それが良いか悪いかを教えることではありません。主は,より高く,より神聖な方法……で生活するようにと言っておられます。」そうして真の目的を理解した少年は,タトゥーを入れないことを自ら決断したのだった。これは単なるルールブックではなく,戒めを守る「理由」を教えてくれる冊子だと力説するウィルコックス兄弟。「今なら,皆さんはほんとうの意味で自由に飛べるはずです。」
「主はわたしたちのほんとうの姿を御存じで,わたしたちの霊的なDNAの中に,偉大な可能性を見ておられます。」手でハートマークを作って見せながら,青少年に心からの愛を伝えた。「イエス・キリストのおかげで,皆さんにもできます。」。
ペイス会長:平安を告げる御方
「実は,わたしはこの場に集えない可能性の方が高かったのです。」ペイス会長を妊娠中,アメーバ赤痢という重い病にかかった母親は,危険な状態にあった。治療の過程でレントゲン撮影等も行われたが,その後,彼女が妊婦であったことが判明すると,奇形児が生まれる可能性があるため中絶するようにと医師たちに勧められてしまう。その提案を夫に告げると,夫は「赤ん坊に手を出させないでおくれ」と言い,彼女も同意した。
それから半年後に誕生したのがペイス会長。両親から幾度となくこの話を聞かされて育ったというペイス会長は,68年前,両親に平安を告げてくださったのは聖霊であり,人生にあってわたしたちを導いてくださるのも聖霊だと訴えた。
聖霊を認識する
では,「どのようにして聖霊を認識すればよいのか」。モルモン書の翻訳に携わることが正しいことであるという確信を得られるように願ったオリバー・カウドリは,「わたしはこの件についてあなたの思いに平安を告げなかったであろうか」と問われた。「平安の思いこそ聖霊からの証」であり,聖霊は「思いと〔心〕」にそっと働きかけてくださる御方なのだ。
オリバーに向けて,主はさらに啓示を与えておられる。「あなたは〔求めさえすれば〕与えられると思ってきた。しかし……あなたは心の中でそれをよく思い計り,その後,それが正しいかどうかわたしに尋ねなければならない。」
思い計るなら
まさしくこれを経験したというペイス会長は,自分たちのなれ初めを語る。デートを重ねる中でアン・マリー姉妹との結婚を意識するようになったペイス会長は,あるとき,確信を得ようと神殿に参入。ところが,日の栄えの部屋で祈っても何も感じず,平安はもたらされなかった。帰宅後,オリバーに与えられた啓示を思い起こしたペイス会長は,主に決断を委ねる以外,自分が何もしていないことに気がついた。
そこで,この件について「心の中でよく思い計る」ように努め,2週間後,再び神殿に向かったペイス会長。「彼女と一緒にいるとき,わたしはこれまでの人生で最高の自分でいられます。」アン・マリー姉妹を心から愛し,彼女との結婚を望んでいること,導きを求めていることを主に伝えた。すると天の窓が開かれ,ペイス会長は平安の思い,また感謝と幸福に満たされた。「ただただすばらしく,あたたかい思いでした。」聖霊には,わたしたちの決断を助けるという非常に現実的な目的があり,確かに働きかけてくださると実感した経験だった。
ペイス会長は,「主は皆さんの人生を導きたいと願っておられる」と断言する。「自分の思いにもたらされる平安に注意を払うなら,皆さんは人生にあって神聖な導きを受けることができます。」真っ直ぐに聴衆を見詰め,心からの証を締めくくった。「皆さんを愛しています。……皆さんにいつも主の祝福が注がれるようにと祈っています。」◆