ヨハネ14-16章
聖霊の使命
救い主が地上で御業に携わっておられたとき,使徒たちは聖霊の力を受けていましたが,義にかなった行いをするかぎり常に聖霊を伴侶とすることができるようにしてくれる聖霊の賜物は,まだ授かっていませんでした(see Bible Dictionary, “Holy Ghost”)。イエス・キリストは,御自分が天に昇った後に聖霊の賜物が授けられるという祝福を,使徒たちに約束されました。この課を通して,あなたは,聖霊が生活の中でどのようにしてその役割を果たされるかを知ることができるようになります。
一人一人の生徒と向き合う。救い主は,一人一人と向き合うことのできる機会を求められました(例として, 3 ニーファイ11:13-15 参照)。個別にミニスタリングをされたキリストの模範に教師が従うとき,生徒は祝福を受けます。生徒の必要を見極めるように努め,生徒がその必要を満たすためどのように主の助けを求め,助けを受ければよいかを理解できるように助けてください。
生徒の準備:「聖霊はあなたをどのように助けてくださるでしょうか」という質問に答えるための助けとなる,聖文に出てくる例や個人的な経験について深く考えてもらいます。
学習活動案
聖霊はあなたをどのようにして助けてくださるか
各生徒に1枚ずつ紙を配り,名前を書かずに紙の表と裏に以下の質問の答えをそれぞれ書くよう指示します:
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聖霊が助けてくださる方法について,あなたはどのようなことを理解していますか。
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生活の中で聖霊の果たされる役割について,あなたにはどのような疑問がありますか。
紙を回収し,最初の質問に対する答えを,幾つかクラスで読み上げます。「同じような経験をしたことのある人はいますか」,「クラスメートが分かち合った事柄で,いいなと思った点は何ですか」などの質問をして,クラスメートの回答に関心を寄せてもらいます。紙を裏返して,生徒が書いた聖霊に関する疑問の幾つかを分かち合います。疑問の幾つかをホワイトボードに書くとよいでしょう。
学習を進めながら,聖霊について抱いている疑問の答えを探し,聖霊に役割を果たしていただくと自分に必要なことをどのように助けていただけるか,考えてください。
レッスンの間,生徒が自分の疑問の答えを見つけることができるように助けてください。そのために,「今日のここまでの学習で,クラスの最初に読んだ質問について,どのような答えが見つかりましたか」などの質問をするとよいでしょう。
イエス,使徒たちに聖霊について教えられる
救い主は聖餐を行った後,わたしたちの苦痛や試練や罪のために間もなく苦しみを受け,十字架につけられることになることを御存じでありながらも,使徒たちを引き続き教えられました。
ヨハネ14:16-17 を読み,救い主が使徒たちに与えると約束されたものを見つけてください。
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イエス・キリストは,御自分が去った後すぐに使徒たちは聖霊の賜物を受けることになると約束されました。それはなぜだと思いますか。
次の空欄のある文をホワイトボードに書きます:
天の御父とイエス・キリストは,……するために聖霊を遣してくださいます。
生徒には,次の表を埋めていきながらこの文を完成させてもらいます。
表は,聖句の場所が書かれている最初の列を含め,両方の列が生徒に見えるように表示するか,描いてください。生徒に,後で3列目を追加するので余白を残しておくよう伝えます。生徒に個別または小グループでこれを行ってもらう場合は,幾つかの行をクラス全体で一緒に完成させて,手本を示すとよいでしょう。
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聖句 |
天の御父とイエス・キリストが聖霊を遣わしてくださる目的 |
生徒が表を完成させている間,注意を払います。読むのに時間がかかったり,内容を理解するのに苦労したりする生徒に気を配り,必要に応じて助けてください。
生徒が2列目を完成させたら,数人の生徒に,それぞれの聖句で見つけた真理の要約または原則をホワイトボードに書いてもらいます。
聖霊からの証
救い主は,聖霊は御自分について証し,御自分に栄光を得させると教えられました( ヨハネ15:26 ; 16:13-14 参照)。
ラッセル M・ネルソン大管長は次のように述べています:
「聖霊が皆さんに常に証される最も重要な真理は,イエスが生ける神の御子キリストであられるということです。」
(ラッセル・M・ネルソン「教会のための啓示,わたしたちの人生のための啓示」『リアホナ』2018年5月号,96)
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あなたはどのようなときに,聖霊が天の御父とイエス・キリストについて教え,証されるのを感じてきましたか。聖霊はあなたにどのようなことを教え,証されましたか。
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天の御父とイエス・キリストについて教えていただけるよう聖霊を招くために,どのようなことができるでしょうか( ヨハネ7:17;14:13 参照)。
イエス・キリストと,その神性と愛について証してください。また,その証を聖霊を通して受けた個人的な経験を分かち合うとよいでしょう。生徒に,自分の生活の中で聖霊がこれらの事柄を証してくださっていることに気づくよう,引き続き努力することを勧めてください。
聖霊を受けた個人的な経験
表に3列目を追加し,「聖霊がわたしや知人にこれを行われた方法」という見出しをつけてください。表のそれぞれの聖句について,あなたや家族,または聖文の登場人物に対して聖霊がその役割を果たされたときのことについて考え,書いてください。救い主がそれぞれの聖句で強調しておられる聖霊の役割について,経験をした覚えがなかったり思い出せなかったりしても,問題ありません。忠実であるように努め,生活する中でそのような経験を待ち望むとき,それに気づけるよう天の御父は助けてくださいます。
生徒が自分の経験したことについて書く時間を十分に取ってください。生徒に書いてもらっている間,聖霊を感じた経験が思い当たらなくて困っている生徒がいないか探し,必要であれば個別にアドバイスしてください。教師が自分の経験を話すと,それを聞いた生徒は,そのような経験が思い出せるかもしれません。
書き終わったら,生徒に手を挙げてもらって,何人かに自発的に経験を幾つか分かち合ってもらいます。霊的な経験は神聖なものであるため,生徒を指名して分かち合うように言うのは適切ではないでしょう。きわめて神聖な,または個人的な内容は,分かち合わないよう生徒に伝えます。
生徒が自分の経験をなかなか分かち合おうとしない場合は,この課の「補足学習活動」の項にあるビデオ「聖霊はどのように助けてくださるでしょうか」を見せて,分かち合うように勧めるといいかもしれません。
注釈と背景情報
聖霊は何をなさるか
ダリン H・オークス管長は次のように教えています:
「神会の第三の御方は聖霊であり,聖なる御霊,主の御霊,慰め主とも呼ばれます。聖霊は神会の一員であり,個人の啓示をお伝えになる御方です。霊の御方( 教義と聖約130:22 参照)として,わたしたちの中に宿ることがおできになり,御父と御子と地上にいる神の子供たちとの交わりを取り持つ重要な役割を果たされます。聖霊の使命は御父と御子について証されることであると,多くの聖句が教えています( ヨハネ15:26 ; 3 ニーファイ28:11 ; 教義と聖約42:17 参照)。慰め主はすべてのことを教え,ことごとく思い起こさせ,あらゆる真理に導くと,救い主は約束されました( ヨハネ14:26 ; 16:13 参照)。したがって,聖霊はわたしたちが真理と偽りを見分けられるよう助け,大きな決断を下すときに導き,この世の試練を乗り越えられるよう助けてくださいます。また,聖霊はわたしたちを聖める仲立ちとなられる御方でもあります。つまり,わたしたちは聖霊によって罪から清められてきれいにされるのです( 2ニーファイ31:17 ; 3 ニーファイ27:20 ; モロナイ6:4 参照)。」
(ダリン H・オークス「神会と救いの計画」『リアホナ』2017年5月号,102)
聖霊が語りかけておられることに気づくことが大切なのはなぜか
大管長会のダリン H・オークス管長は,次のように教えています:
「この聖なる御霊を介した天の御父との個人的な伝達経路こそ,真理についてのわたしたちの証と,知識と,愛にあふれる天の御父からの個人的な導きの源です。この伝達経路は御父の驚くべき福音の計画に欠かせないものであり,それによって御父の子供たちはそれぞれが真理について個人の証を受けることができるのです。」
(ダリン H・オークス「二つの伝達経路」『リアホナ』2010年11月号,83)
ヨハネ14:27 。心の健康に苦しんでいる場合,どうすれば聖霊からの平安を感じることができるか
不安障害やうつなど,心の健康の問題を経験している場合,聖霊を感じるのがとても難しいように思えるかもしれません。それは,あなたのせいではありません。天の御父と御子イエス・キリストはそのような苦しみを御存じであり,あなたを助けたいと思っておられます。心の健康の問題で苦しんでいるときにどうすれば聖霊からの平安を感じられるかをもっと知りたい場合は,以下のリソースのうちの一つか二つを見るといいかもしれません。
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ビデオ:「破れた器のように」(11:36;ChurchofJesusChrist.orgにある)
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レイナ I・アブルト「曇りの時も晴れの時も,主よ,われと共におりたまえ」『リアホナ』2019年11月号,57-60
ヨハネ16:7 。「わたしが去って行かなければ,あなたがたのところに助け主はこないであろう」と救い主が言われたのは,どういう意味か
「聖文には何らかの理由で十分な説明がありませんが,聖霊は,イエスが現世におられた年月の間,ユダヤ人の中で完全な働きはしておられませんでした( ヨハネ7:39 ; 16:7 )。聖霊がその前の神権時代で働いておられたことはきわめて明らかであることから,イエスが復活されるまで聖霊は降られなかったという言葉は,必然的にこの神権時代のみについて言っていることになります。さらに,バプテスマのヨハネとイエスの務めの間には聖霊の力が働いていたため,これは聖霊の賜物が存在しなかったことのみに言及しています。聖霊が働いておられなければ,ヨハネとイエスがお教えになったことについて,それが真理だという証を得る人はいなかったはずです( マタイ16:16-17 。 1 コリント12:3 も参照)。」
(Bible Dictionary, “ Holy Ghost ”)
補足学習活動
ヨハネ14:16,26-27 ; 15:26 。聖霊は慰め主であられる
ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「聖霊はどのように助けてくださるでしょうか」のタイムコード7:45-10:51を見せるとよいでしょう。生徒がこのビデオを見る際には,どうすれば聖霊から慰めを受けることができるかを考えてもらいます。
聖霊から受ける個人の啓示を認識する
青少年たちはよく,生活の中で聖霊を認識する能力をどうすれば伸ばすことができるかと,質問してきます。この義にかなった望みは,霊的な成長と発達における重要なステップです。この重要な霊的スキルについてさらに生徒に学んでもらうために,以下のリソースのうちの一つまたは複数を活用するとよいでしょう。
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「御霊の促しを認識することを学ぶ」『わたしの福音を宣べ伝えなさい—伝道活動のガイド』96-97
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マーク・L・ペイス「聖霊を認識する方法を学ぶ」『For the Strength of Youth—青少年の強さのために』2021年2月号,6-7