「思いやりという贈り物」
2025年大管長会クリスマス・ディボーショナル
2025年12月7日(日)
愛する兄弟姉妹の皆さん、皆さんがどこにおられようと、この大管長会クリスマス・ディボーショナルで皆さんにお話しできることを、わたしは光栄に思います。イエス・キリストの奇跡的な降誕や主の地上での教導の業、また主の栄えある贖罪と復活について思い巡らすと、主をさらに近くに感じます。主の優しさと威厳、そして愛を感じます。今晩のわたしのメッセージが、この神聖なクリスマスの季節に、皆さん一人一人が主の変わらぬ愛をさらによく感じられるものとなるよう、わたしは心から祈ってきました。
クリスマスの季節には、実にたくさんの伝統があります。家族や文化、場所によってその伝統の規模は様々ですが、救い主イエス・キリストの誕生を共に祝うことによって、わたしたちを一つにしてくれます。
若い父親だったころのわたしは、二人の娘と一緒にパンを焼くことを伝統にしていました。娘たちが学校から帰ってくるころには、わたしは台所で全粒粉のパンを作る材料の用意をして待っていたものです。娘たちは生地をまぜたり、こねたりするのを手伝ってくれました。そして、生地が発酵してパンが焼けるのを待つ間、わたしはパンを置くためにあらかじめ切り出しておいた小さな木の板に、プレゼント用の文字を彫りました。その文字は 「J’Aime et J’Espere」で、フランス語で「愛と希望」という意味です。焼きたてのパンをオーブンから取り出すと、そのパンと板を、病気や悲しみで苦しんでいる友人や近所の人に届けました。
この伝統のことを思い出していると、「愛と希望」という言葉を刻んだあの木の板が心に浮かんできました。イエス・キリストの生ける証人として、わたしは皆さんに約束します。人生の状況が良くても悪くても、イエスのおかげで、いつも主の愛を感じ、主に希望を見いだすことができます。
主の無限の贖罪の必要条件として「万物の下に身を落と」された救い主イエス・キリストは、完全な賜り物を与えてくださり、愛と希望を示されました。「人がその友のために自分の命を捨てること、これよりも大きな愛は」ありません。そして、愛に満ちた天の御父は、独り子がそのような犠牲を払われることをお許しになることで、御自分のすべての子供たちへの贈り物を用意され、御自分の愛を究極の形で示してくださいました。
御父と御子がくださったこの永遠の贈り物について考えると、このクリスマスの季節に分かち合う贈り物に、御二方への献身と感謝の気持ちをどうすればうまく表すことができるだろうかと思うかもしれません。この価値ある取り組みを成し遂げるための最も有意義な方法は、恐らく、大切な人に思いやりという小さな贈り物をすることであると、わたしはへりくだって宣言します。わたしたちが救い主のように親切になり、互いに仕え合うとき、それがたとえ小さなことであっても、わたしたちは神の恵みを伝える担い手となり、わたしたちの影響力の及ぶ範囲にいる人々に救い主の「愛と希望」つまり「J’Aime et J’Espere」を感じてもらえるようにできるのです!
わたしは主イエス・キリストの生涯について絶えず研究しています。そして、主の比類ない優しさの模範に驚嘆しています。聖文に出てくる感動的な話やよく知られている言葉を、少しの間一緒に考えてみましょう。
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「イエスは、その場所にこられたとき、上を見あげて言われた、『ザアカイよ、急いで下りてきなさい。きょう、あなたの家に泊まることにしているから』。」
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「『あなたがたの中に病気の者がいるか。……彼らをここに連れて来なさい。癒してあげよう。わたしはあなたがたのことを哀れに思い、わたしの心は憐れみに満たされている。』」
この特別な季節に、わたしたち一人一人は奉仕と慈愛、愛、思いやり、赦しなど、様々な方法を通して救い主の思いやりの模範に従うことができます。ハワード・W・ハンター大管長はこう話しました。「今年のクリスマスは、争いを修復してください。忘れられている友を探し出してください。疑念をはねつけ、それを信頼に変えてください。手紙を書いてください。穏やかな返答をしてください。青少年を励ましてください。言葉と行いであなたの誠実さを示してください。約束を守ってください。人へのわだかまりを捨ててください。敵対する人を赦してください。謝ってください。理解するように努めてください。ほかの人々に対するあなたの要望を吟味してください。まずほかの人のことを考えてください。……優しくあってください。もう少し笑ってください。感謝を述べてください。見知らぬ人を歓迎してください。子供の心を喜ばせてください。地上の美しさと驚異を楽しんでください。あなたの愛を何度も言葉にして告げてください。」
この喜びの季節に、人に愛と信仰と喜びを与えるよう、御霊はわたしたち一人一人を多くの簡単な方法で導いてくださいます。
わたしが幼い少年だったころ、クリスマスの季節になると、100年以上前に作られたウィンクラー製のピアノの周りに家族で集まったものです。両親は裕福ではなかったので、倹約家でした。もらったクリスマスプレゼントは質素なものでした。しかし、母はきれいなソプラノの声の持ち主でした。ピアノを弾きながら、皆が知っているキャロルや神聖な賛美歌を歌ってくれました。
永続する贈り物を分かち合うようにわたしたちを導くつもりが母にあったかどうかは分かりません。しかし、幼い少年だったわたしでさえ、その歌を歌うことに言いようのない喜びを感じました。その音楽は、小さな家を平安の精神で満たしてくれました。母と父や二人の兄弟の愛だけでなく、天の御父と救い主イエス・キリストの愛も感じることができました。
愛する兄弟姉妹の皆さん、このクリスマスの季節には、キリストのような愛と思いやりをもって手を差し伸べ、親切にし、良い影響を与える機会がわたしたち一人一人にあります。 みなさんにお約束します。よく祈り、聖霊のささやきに心と思いを開くなら、主の導きがあり、このクリスマスの季節に、主から完全な愛で愛され、わたしたちの親切な行いを必要としている人を見つけることができます。わたしたちの親切な行いはシンプルで、決して特別なものではないと思うかもしれませんが、永続的な効果をもたらすことがよくあります。
最後に、わたしの好きな初等協会の賛美歌の歌詞を紹介します。
このすばらしいクリスマスの季節を迎えるに当たり、わたしの証を残します。イエス・キリストは愛と希望、つまり「J’Aime et J’Espere」です。わたしたちも主とパートナーとなり、無私の親切な行いを通して主の愛と希望を人々と分かち合うことができます。
このことを、イエス・キリストの聖なる御名によって証します、アーメン。