「第114課:教義と聖約101:1-42:彼らが罪を犯したにもかかわらず,わたしの心は哀れみに満たされている」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』
「教義と聖約101:1-42」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』
第114課:教義と聖約98-101章
教義と聖約101:1-42
彼らが罪を犯したにもかかわらず,わたしの心は哀れみに満たされている
ミズーリの聖徒たちは,主が命じられたような義にかなった生活をするのに苦労しました。その結果,主の力と保護を大幅に失い,敵に家を追われました。そのような状況にあっても,主は彼らに対して愛と哀れみを保証されました。この課は,自分に対する救い主の思いやりと憐れみを生徒が感じられるようにすることを目的としています。
学習活動案
苦難の理由
次の写真を見せ,この若い女性がなぜ苦しんでいるか,様々な理由を生徒に尋ねるとよいでしょう。答えをホワイトボードに書き出してもよいでしょう。
十分に時間を取った後,わたしたちには様々な理由で試練がもたらされることを生徒と話します。その理由は,自分自身の選択の場合もあれば,人生の自然な流れ,他人の誤った選択の場合もあります。これら3つをホワイトボードの別の所に書き出し,生徒に自分が挙げた理由をそれぞれに分類してもらうとよいでしょう。
聖徒たちの苦しみに対する主の対応
以下の背景情報を読んだり,自分の言葉で要約したりしてもよいでしょう。
1833年,ミズーリの反対勢力が激しくなり,力づくで聖徒たちをインディペンデンスから追い出すようになりました。寒い季節となり,緊張が高まる中,聖徒たちは自分の土地にとどまるべきか逃げるべきか,答えが出ませんでした。そのとき預言者ジョセフ・スミスはオハイオ州カートランドにいましたが,聖徒たちから逐次状況は聞いていました。預言者には彼らの痛みと苦しみが分かったので,彼らがミズーリの家に帰れるかどうか天の御父に祈り求めました。そして,現在教義と聖約101章として知られる啓示を受けました。(聖徒たちの試練について詳しくは,『聖徒たち—末日におけるイエス・キリスト教会の物語』第1巻「『真理の旗』1815-1846年」17章を参照してください。)
教義と聖約101:1-2を読んで,主はなぜ聖徒たちが苦しみを受けるままにされたのかを見つけてください。
-
聖徒たちが苦しみを受けた理由について,どのようなことが分かりましたか。
-
冒頭の活動を思い出し,彼らの苦しみの理由は,自分の選択,人生の自然な流れ,他人の誤った選択のどれ(複数可)に当たるでしょうか。
背きによる苦しみに加えて,聖徒たちは他人(暴徒)の誤った選択と,人生の自然の流れ(冬の寒さ)に苦しんでいたことを生徒が理解できるように助けましょう。
次の活動では,生徒を二人一組に分けるとよいでしょう。聖句を読んで,一人には聞くのがつらい事柄を,もう一人には聞いて慰めが得られる事柄を探してもらいます。
教義と聖約101:3-9を読み,聞いて慰めとなる事柄と,聞くのがつらい事柄を見つけてください。
-
慰めとなる事柄と,厳しい事柄をそれぞれ見つけて,どのような印象を受けましたか。
-
3節と9節によると,主は罪を犯した者をどのように見ておられるでしょうか。
生徒は,たとえわたしたちが罪を犯しても,主はわたしたちを哀れみ,思いやりと憐れみを示してくださるといった真理を見つけることができるでしょう。
この原則が今日のわたしたちが主に目を向けるのにどのように助けとなるか,生徒が話し合えるようにしてください。以下のような質問が役に立つでしょう。
-
次の文を読んで,救い主について感じることを教えてください。「わたしたちが罪を犯したとき,主は罪を無視するのではなく,思いやりと憐れみを示してくださる」。
-
イエス・キリストは,わたしたちの罪に対して,思いやりと憐れみを示すことがおできになるのはなぜだと思いますか。
キリストの特質に動機づけられる
救い主の思いやりと憐れみがわたしたちに必要なのはなぜかを生徒にじっくり考えてもらいましょう。救い主の思いやりと憐れみを受けると,生活にどのように祝福がもたらされるか深く考えるように言います。
生徒が福音の真理について話し合う機会を設ける次の活動は,生徒が福音の真理を研究し,学んでいることを話し合うよう促すものです。この活動を行う方法についてさらに訓練するには,『教師養成スキル』にある「今学んでいる真理を分かち合うよう,学習者に勧める」というタイトルの訓練を参照してください。学んでいることについて生徒に分かち合ってもらうことで,このスキルを練習してもよいでしょう。
生徒を二人一組に分け,以下の言葉と聖句を読んでもらいましょう。その後,質問について話し合ってもらうとよいでしょう。
次の言葉と聖句を読み,罪を犯した人にとって助けとなるようなイエス・キリストの特性について考えてください。
十二使徒定員会のウリセス・ソアレス長老は,次のように教えています。
「〔皆さんやわたしと違い〕,キリストは,状況のあらゆる側面をはっきり理解することがおできになります。救い主はわたしたちの弱さをすべて御存じでありながら,すぐに非難はなさらず,時間をかけて思いやりをもって働きかけ続けてくださいます。」(ウリセス・ソアレス「救い主の不変の思いやり」『リアホナ』2021年11月号,15)
-
どのようなことを感じましたか。罪を犯した人にとって,それはどのような助けとなるでしょうか。
救い主の思いやりと憐れみによってあなたがどのように祝福を受けたか,個人的な経験を話してもよいでしょう。発表したい生徒にもそのような経験を話してもらってください。あなたも生徒も,あまりにも個人的な話や過去の罪の告白はすべきではないことを覚えておいてください。
シオンについてはどうか
ミズーリの聖徒たちはインディペンデンスにシオンを築くことを望んでいたのに,その地を去らなければならなくなったことを生徒に話してもよいでしょう。生徒にとってシオンを失うことは身近な問題ではないかもしれませんが,例えば,大切な友達や自分の住んでいる家,霊的に成長する機会,心から願っていたことが叶わなかった時のことなど,自分にとって大切なものや神聖なものを失ったときの感覚なら分かるかもしれません。次の節を読んで,救い主について何を教えているか考えてもらいます。
教義と聖約101:16-19を読み,主が与えてくださる慰めと物の見方を見つけてください。
-
これらの聖句は,救い主の物の見方を理解するのに,どのような助けになりますか。
-
主がシオンについて教えられたことは,今のわたしたちの生活にどのように当てはめることができますか。
自分の問題や選択について生徒に振り返ってもらうとよいでしょう。次の質問に対する答えを学習帳に書いてもらってもかまいません。
-
教義と聖約101:1-19のどの節を覚えておきたいですか。
-
救い主の思いやりと憐れみがあなたの生活に祝福をもたらしてくれたと感じたのはどのようなときでしたか。
-
感じたことを行動に移すために,どのような一歩を踏み出しますか。